猟銃技能講習を受講:火薬類譲受許可証更新に続く法令遵守の一環

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6月に火薬類等譲受許可証の更新手続きを完了した後、今回は経験者向けの猟銃技能講習を受講しました。日本の銃刀法における許可は「人」ではなく「銃器」に対して付与されるため、散弾銃やライフル銃など、各銃器ごとに個別の更新手続きが必要です。更新時には、学科講習と技能講習の両方が求められ、今回は技能講習の受講となりました。

技能講習の構成:知識と技能の二部構成

技能講習は以下の二部構成で実施されました。

  • 知識面:
    直近の猟銃を取り巻く環境や取扱上の注意点、法改正の内容などについて講義が行われました。特に、昨年改正されたハーフライフル銃の取扱規定や、長期間使用されていない「眠り銃」に関する注意喚起がありました。従来は3年間未使用の銃器が許可抹消対象とされていましたが、今回の改正によりその期間が2年に短縮されています。
  • 技能面:
    実際の銃器を用いた査定が行われ、安全管理や操作手順の確認が中心となりました。

教官からの注意喚起:暴発事故を踏まえた安全指導

講習中、教官から特に強調されたのは「実包を装填した状態で不用意に動かないこと」でした。これは、今年も埼玉県の百穴射撃場で暴発事故が発生したことを踏まえた指導と考えられます。同射撃場では昨年も同様の事故が発生しており、2年連続の事例となっています。

今年(2025年)

まさか…散弾銃が暴発 近くにいた男性4人、腹部や顔面などに軽いけが 吉見の百穴射撃場 銃の使用許可更新で技能講習中 70代男性の銃が不発に…不具合を確認しようとしたら暴発|埼玉新聞|埼玉の最新ニュース・スポーツ・地域の話題
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去年(2024年)

まさか…射撃場でいきなり暴発、客2人を巻き込む 射撃していた男性、的を変えるために移動した瞬間…散弾銃を誤って発射 床などへ飛んだ弾丸、跳ね返って2人に当たった可能性 腕や背中を負傷し救急搬送|埼玉新聞|埼玉の最新ニュース・スポーツ・地域の話題
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実習内容:分解・姿勢・実射の3ステップ

知識講習が終了すると、実習に移行します。実習は以下の3ステップで構成されています。

  1. 分解・組立:
    初心者講習でも実施される内容ですが、経験者向けでも毎回行われます。目的は、実包が装填されたまま分解・組立を行わないようにする安全確認です。
  2. 射撃姿勢の確認:
    模擬弾を装填した状態で、射撃姿勢や据銃の動作を確認します。教官が隣で指導してくれるため、難易度は高くありません。不安定な姿勢で実弾を使用すると事故につながるため、事故防止の観点から重要な工程です。チェック項目は画像をご覧ください。
  3. 実射訓練:
    安全面を中心に複数の項目がチェックされ、該当すると減点される方式です。初心者講習で習得した基本ができていれば問題ありません。

クレー射撃の形式と難易度

今回の射撃場では、トラップ射撃形式ながら速度が抑えられ、左右への振れもないため、クレーは前方へ直線的に飛行します。1ゲーム(25枚)中、1枚でも命中すれば合格とされており、基本的な操作ができていれば問題なくクリアできる内容でした。

教官によるチェック項目を以下掲載します。こちらも教本の内容を覚えていれば、不用意に減点されない項目ばかりです。

まとめ:安全管理と法令遵守の継続が信頼の基盤

今回の技能講習を通じて、猟銃の安全な取扱いと法令遵守の重要性を改めて認識する機会となりました。制度改正や運用変更は定期的に行われており、経験者であっても継続的な学習と確認が不可欠です。特に、暴発事故のような事例は、日常の油断が重大な結果を招く可能性があることを示しています。

猟銃を所持する者として、社会的責任を果たすためにも、今後も制度の動向に注意を払いながら、安全管理と適正運用を徹底していきたいと思います。

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