慢性自殺にたとえられる大気汚染
中国の大気汚染は、日本のマスコミが報じるようにとても深刻。特にPM2.5の濃度が、日本では想像できないほどひどい。実際の写真を見ながら体感して欲しい。
PM2.5とはなにか?
PM2.5は、マイクロメートル(μm)の大きさの固体や液体の微粒子で、いわゆる粉塵に近い。アスベスト訴訟で騒がれたように、粒子状物質の濃度が高いほど呼吸器疾患や心疾患による死亡率が高くなると言われている。現地の大使館や駐在員のいる企業はかなり神経をとがらせていて、定期的な説明会を開いているほど。日本では、濃度が高いとニュースで報道されるくらいの注目度。
PM2.5基準値超を予測 福岡市
福岡市は10日、健康への悪影響が心配される微小粒子状物質PM2・5の1日の平均値が国の環境基準(1立方メートルあたり35マイクログラム以下)を超え、同37・7マイクログラムになるとの予測を発表した。10日の市内の測定では、午前6時に西区田尻で50マイクログラムを観測した。
次元の異なる汚染レベル
中国の汚染レベルはどの程度なのか。下の写真を見て欲しい。これは比較的まともな日に撮影している。
この日はPM2.5が30~40前後。日本だったらマスメディアが騒ぐレベル。
そして、下の写真と見比べて欲しい。これはPM2.5が200超えて、AQI(空気質指数)がHazardレベルに達した日の写真だ。
中国では、大気汚染のことを「慢性自殺」と呼んでいる。少しずつ毒を取り込んで最後に死んでしまうというのを自殺に例えている。中国は最近、一人っ子政策を緩めようとしている。その理由の1つは、ひょっとするとこの慢性自殺と相殺されるからかもしれない。
※中国からは閲覧が制限されている
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