ディズニーが運営するアニメチャンネル『Disney+(ディズニープラス)』から一部話数が消える騒動が起きている。騒動の対象になっているのがシンプソンズ。
2005年に初放送された「ザ・シンプソンズ」第16シーズンの第12話で、養子縁組をしようと中国に飛んだ一家が、天安門広場に到着すると、広場の前に「天安門広場:この場所で、1989年に何もなかった(原文:Tien An Men Square: On this Site, In 1989, Nothing Happened)」という看板が立っている様子が描かれていたとのこと。ちなみに、問題シーンがこちら。
中国の国策上、天安門事件(六四天安門事件)はなかったことになっているのと、養子縁組が一人っ子政策時に第二子に困った家庭がよく行っていたのは知られているところなので、過去のイメージ払拭という意味からも消された可能性がある。
当該シーンの元ネタを下記リンクからいくつか見ることができる。子どもを連れ出したシンプソンズを戦車で走行してきた当局が阻止したり、毛沢東の遺体が安置されている毛主席紀念堂でどつくシーンがあったりと、天安門事件を連想させる以外にもアウトなシーンが多々。
Disney+が自主的にこのエピソードを削除したのか、それとも当局から指示されたのかは不明とのこと。ディズニーも香港政府もコメントを返していないとのことだが、一部話数の一部シーンをディズニーが自主的に見つけて非表示にしたとは思えないので、香港または北京政府が削除指示したのは想像に難くない。
この削除が騒動起こしているのは、香港がもはや自由な風潮を許しておらず、コンテンツの検閲がしっかり行われているという点。香港は名実ともに中国の一部なのでもはややむを得ないのと、今後もこういった話はさらに増えるのだろう。
コメント