家ではロボット掃除機をずっと使い続けている。理由は手間暇が省けること、そして人間より真面目に掃除するからである。今回、ECOVACS(エコバックス)社のDEEBOT N8+を追加購入したので記事化。
海外製品と互角の実力を持ち始めた中国製品
近年(特に2010年代後半から)の中国製品は、かつての安かろう悪かろうというイメージから脱却し、価格も適正で質も消費者を満足させるレベルに向上していると感じる。確かに、淘宝には小さな工場で作られた従来の中国製品も存在する。しかし、华为や小米、OPPOといったハイブランド製品は、Appleと互角に戦えるレベルにまで進化した。
以前に紹介したILIFEも十分価格の割には満足できる製品だった。
しかし、このILIFEは目(センサー)がないために無駄な重複や行き詰まったときに抜けられないなどいくつか問題を抱えていた。そこで、今回新たに買換したのがECOVACS(エコバックス)社のDEEBOT N8+である。
ECOVACS社もILIFE同様に中国メーカで、科沃斯机器人が中国語名。会社名にAIを念頭に置いており、企業理念にもその旨が記載されている。
创新,从第一天开始,科沃斯机器人是全球最早的服务机器人研发与制造商之一,专注于服务机器人的独立研发、设计与制 造,致力于成为全球顶尖的机器人公司,科沃斯机器人果持【让机器人 服务每个人】的使命。自1998年成立以来,科沃斯深 耕服务机器人使用场景及体验的洞察与分析,专注于研发、设计和制造全球领先的家用、商用服务机器人解决方案,推动高品 质的智能生活、生产方式,创立伊始的24年间,科沃斯已成功向全球市场推出包括家用扫地机器人DEEBOT,擦窗机器人 WINBOT,空气净化机器人AIRBOT,及面向公共领域的“AI+服务机器人”产品在内的完整机器人服务解决方案。
(意訳) 革新、初日から、ECOVACSは世界初のサービスロボット開発・製造企業の一つであり、サービスロボットの独立した研究、設計、製造に焦点を当て、世界トップのロボット企業になることを約束し、「ロボットをすべての人に奉仕させる」という使命を保持しています。 1998年の創業以来、ECOVACSは家庭用および商業用の世界有数のサービスロボットの開発、設計、製造に注力し、高品質の知的生活と生産を促進しています。WINBOT、AIRBOT、そして公共部門向けの「AI+サービスロボット」です。
日本語サイトには企業紹介や理念が全部省かれているので、中国語サイトから転載。わかりやすい企業理念なので日本語サイトにも掲載すればいいと思うのだが、日本(または日本語)マーケットは小さいのでプライオリティは低いのかもしれない。
内装・外装ともに十分なクオリティ
今回買ったこのロボット掃除機、はじめてではない。実は同じメーカの同じ型番をすでに持っており、今回は追加購入である。それほど出来がいい。到着したときの状態がこちら。
Appleの製品のような雰囲気で、美しく包装されている。昔も中国製品は内箱に加えて外箱もあった。ただ、目的が国内輸送中の破損を防ぐため。しかし、今では中国メーカーも外箱のデザインやロゴを載せるように注意を払い、第一印象を大切にしているようだ。
外箱を開けると、内箱が現れますが、日本メーカーが作るものと同じくらい高品質な仕上がり。
一昔前の中国製品は、外箱に使ったときのイメージどころかネットから拾ってきたイメージをそのまま流用したものもあった。そう考えると大きな進歩。箱を開けるとこれまたきれいに梱包されている。
箱の中にさらに箱。らっきょうみたい。日本で同じ包装やると過剰包装になりそうだが、イケイケドンドンの中国ではこのくらいやってもいいのかもしれない。
今回購入したのが掃除後に掃除機本体からゴミを自動で吸い上げしてくれる掃除機の掃除機付きモデル。ここにゴミがすべて集約される。この掃除機、白い布状の包装を使っており、これまた高級感の演出に寄与している。
掃除機本体の箱がこちら。シンプルなデザインながらかっこいい。隣にあるのがアクセサリなど付属品の箱。掃除機自体が大きいので、それに合わせて箱を設計したのだろう。
アクセサリケースにいたっては過剰包装もいいところで、スカスカ。
このブラシ、左右でそれぞれ異なる色を使っており、ユーザが取り付けしたときに間違えないように配慮されている。こんな細かい配慮ができるあたりも驚きである。配慮といえば、掃除機の電源コードは長めに作られているのだが、あまった部分を本体側に巻きつけることで外観をスッキリするように設計されている。
ぐるぐるっと後ろ側で巻いて巻き取るので、実際に設置するとちょうどよく隠れて、見栄えを演出するわけだ。
この色合いや見えないところで調整できる配慮など、家具や他の家電ともしっくり来る溶け込める設計など高評価したい。
破損防止やガイドなど細かな配慮
掃除機本体は化粧箱にクッション材といっしょに梱包されていて、輸送中にショックが来ても破損しないようにていねいな包装されている。写真にある矢印の箇所は、掃除機本体の可動箇所で可動する部品同士はぶつかったりしないようにクッションが挟まれている。ここまで細かい配慮されているとは…と唸ってしまう。
上蓋をあけるとゴミを収集するケースが収められているのだが、裏蓋に何かが貼ってある。ペラっとめくってみると…
説明書は別途あるのだが、裏蓋にはクイックガイド貼り付けられており、これ通りにすすめればすぐに使えるようにステップが書いてある。メインとなる機能はECOVACSが提供するアプリでわかるようになっており、さらにクイックガイドがあるのでこれで迷う人はいないだろう。
製品自体のレビューはWeb上に腐るほどあるのでやらないが、ここ10年で中国製品は以前のそれとは大きく異なってきた。もちろん、いい意味で。コモディティ化した製品については、国内マーケットが大きく、大量生産が効く中国メーカが、価格面でも性能面でも今後さらに存在感を大きくしていくだろう。また、ECOVACSのような国際競争力を持ったメーカが続々と増えていくのではないだろうか。
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