検閲システムが崩壊寸前?

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当局の規制強化が原因か

検閲システムが崩壊寸前?

中国国内と海外を結ぶネットワークが安定しない。当局の大惨事や経済政策の失策が響いており評判が悪い。そんな民衆の不満をプロパガンダと言論弾圧で乗り切ろうとするが、ネットワークへの不自然な介入が不安定さを加速させているようだ。

Googleが使える!

検閲システムが崩壊寸前?

それが起きたのは、中国時間8月24日夜半から25日にかけて。Googleはもちろん、関連サービスであるYoutubeやGoogle+も含めて使える状態に。何通か口コミもいただいた。当サイトでも紹介しているVyprVPNでもニュースリリースがされたほど。

There’s some big news in Internet censorship today – Google is reportedly unblocked in China. Blockedinchina.net, a website that reflects which sites in China are currently blocked, displays Google’s unblocked status in provinces around the country. The site is reportedly unblocked due to a sporting event, the 2015 World Championships in Athletics.

Google Currently Unblocked in China

もちろん、現在では「正常」に戻っており、閲覧はできない。一定期間経過後に規制するわけではなく、一時的な規制解除だったので、当局が検閲システムである金盾に対して、何かを行っており、その更新に失敗した結果であろう。

検閲システムが崩壊寸前?

逆に言えば、当局が検閲システムに対して更新を行おうとしていたということだ。

コンテンツと接続の規制強化?

当局がやろうとしていることは、情報公開と無縁の中国においては知るすべもない。ただ、先月から起きているチャイナテレコムで起きている障害(参考記事:中国電信で通信障害発生中?)からは、海外へのアクセスを制限しようとしているのがぼんやりとわかる。ここ数日で、複数のVPNプロバイダがL2TP/IPsecでの接続が遮断されているアナウンスをしている。ニュースサイトでは、抗日戦争記念パレードに向けた規制強化だとも報じている。

A number of services used to get around Chinese internet restrictions have been taken down or disrupted in the run up to a major parade in Beijing next week to mark the 70th anniversary of the end of the second world war.

VPN down: China goes after Astrill, other anti-censorship apps in run up to WW2 anniversary parade

また、繰り返しの記事になるがコンテンツへの規制強化が次々と出されており、これに沿って検閲システムの機能強化が図られているものとのは、想像に難くない。単なる遮断だけではなく、他の犯罪と合わせてネット関連の検挙・逮捕を繰り返しているようで、その人数は15,000人に上る。

中国の警察は18日、「インターネットの安全を脅かした」として、7400件のサイバー犯罪を捜査し、約1万5000人を逮捕したと発表した。逮捕された時期は明らかにしていない。習近平国家主席は2013年の就任以来、インターネットへの規制を強めているとされる。7月には、「インターネット浄化」と銘打った6カ月間の捜査強化計画を導入した。この捜査は、ポルノや武器、賭博の広告のほか、「違法かつ有害な情報」を提供するサイトが対象。警察はこれまでに計6万6000のサイトを捜査したという。

中国、ネット犯罪関連で1万5000人を逮捕

9月3日に予定されている抗日戦争戦勝パレードに向けて、海外からの招待を考えて規制解除するどころか、強化しなくてはならないほど中国社会および経済は追い込まれているのではないか?

輸入の伸び率とGDPの伸び率との間には、かなり安定的な正の関係がある。GDP統計が比較的正しいと思われる先進国の2010~2012年の輸入の伸び率とGDPの伸び率は下図のとおりだ。これを見ると、輸入が前年比10%以上も減少しているときに、GDPがプラス成長ということはまずあり得ないのがわかるだろう。この図を使って、中国のGDP成長率を推計すれば、マイナス3%程度である。

「中国ショック」はリーマンショック級になる恐れあり|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン

特に影響を受けるのが、GDPの半分近くに達する不動産関連である。GDPの半分が不動産にからむこと自体かなり特殊(日米で言えば5%未満)なのだが、この不動産の投げ売り的な広告が自宅に大量に舞い込んでみたり、地下鉄にゲリラ的に貼られるなど目に見えて悪化している。中国共産党の独裁を容認しているのは、経済発展が前提なので、ここが崩れ始めると今以上に情報統制や規制強化に当局は乗り出すだろう。

検閲システムが崩壊寸前?

規制を強化し、禁止キーワードや禁止サイトを増やせば増やすほど、システムへの負担は乗数的に重くなる。チャイナテレコムで起きている接続障害というのは、これが原因なのではないかと推測している。たとえばだが、禁止キワードは1万などとした時に、企業向けの国際通信サービスを受ける場合は、このフィルタリングが緩和され1,000などになるので速度が速くなるのではないかと。もっとも、この方法は圧倒的多数を占める一般ユーザからの通信リクエストにいつの日にかシステムが耐え切れなくなり崩壊するのが目に浮かぶ。

今後も引き続き、社会動向と規制への動きから目が離せない。