先日、シンガポールでコロナウイルスワクチンの接種年齢が引き下げされたので、早速、ネタとして接種してきた。身分証が整備されていることと手順がシステム化されており、とても驚いたのでご紹介。
45歳以上が接種対象に
シンガポールでは2020年末からファイザー製薬のコロナウイルスワクチンを定期的に輸入しており、先に医療関係者、年明けから70歳以上の高齢者に対して段階的に接種をすすめてきた。
シンガポール政府の特徴として、プロジェクト立ち上げの迅速さ、情報共有の速さ、そして情報公開の方法を複数使い確実に周知させるのがとても上手である。コロナウイルスワクチンの摂取状況は政府が公開しているサイトで日々更新されており、2021年4月16日現在で居住者の5人に1人は1回目の接種を終えている。
先月には45歳以上にまで対象年齢を引き下げており、早速申し込みをしてみた。
申し込みもオンライン
3G携帯が未だに動いている日本と異なり、シンガポールでは中国同様スマホがメイン。コロナウイルスワクチンの申し込みもオンラインでできる。シンガポール政府は公式サイトを立ち上げており、ここで登録するだけ。
身分証と登録電話番号を入れるて、接種資格があると即座にMOH(シンガポール保健省)の名前で通知がやってきた。
接種資格があるので、申込みへと進む。申込先のサイトでは必要な情報を淡々と埋めていくだけで事が進んでいく。
シンガポールでは身分証システムが整っているため、身分証番号と名前、生年月日で合致をとっているようだ。また、多民族国家らしく公式サイト自体が4ヶ国語で表示できる。
聞かれる内容はアレルギー反応がないか、過去数週間以内に呼吸器系の問題が起きていないか?等々、予防接種でよく聞かれる内容。
最後にワクチン接種によるリスクと副作用について理解したか?に合意すれば、接種場所や時間を選ぶ画面へと遷移する。
ここで便利だなと思うのは、郵便番号から近くにある接種会場をいくつか紹介してくれること。また、各接種会場の最短タイムスロットも提示してくれる。
今回は一番はやく受けられるところをチョイス。コロナウイルスワクチンは2回接種が必要なのだが、1回目と2回目をそれぞれ選んで問題なければ完了。
登録が完了して問題なければ、このような接種について日時、場所について通知が来る。そのときに必要なことや万が一の問い合わせもすべて記載されている。うーん。秀逸。
驚くほどシステム化された接種
当日の会場はこちら。日本で言うところの公民館が接種会場となっていた。会場へ近づくと明らかに同じ目的で来た人がゾロゾロ。
現地へ行くと『接種はこちら!』みたいなことが書かれているので、受付で身分証を提示。すると、受付番号を発行される。
以降は、この番号で呼び出しが行われる。この仕組自体はKKHや中国大陸でも見ているのだが、この番号がどこでも通しで使えるので便利。
会場の各待合エリアには電光掲示板(というか、ただの大型ディスプレイ)に受付番号はどこどこへ行けという表示がされるので、これをひたすら待つ。
私の場合、到着して受付番号発行、接種前の問診まで3分かからなかった。摂取前の問診では、受付番号の照合、身分証で確認、さらに生年月日、住所を確認して本人であることを確認。その後、申込時でも表示されていたリスクと副作用について改めて説明。
理解している旨を伝えると実際に接種エリアに移動。ここでの待ち時間もわずか3分ほど。
接種される前に改めて受付番号と身分証の確認、実際にワクチンについて説明がある。今回受けたのはファイザーではなくモデルナワクチンだったのだが、これは受付会場ごとに決まっており事前に知っていた。
接種する看護師から質問あるか?と聞かれたので、ファイザーとモデルナって違うの?と興味本位で聞いたら『どちらも99.*%効くので問題ない。製薬会社は異なるのと接種期間がファイザーの方が短いくらいかな』とのこと。忙しいのに答えてくれるだなんて親切。
接種完了後は待合エリアでひたすらボ~っと待つだけ。
接種証明書
接種終わった後は、小冊子を渡されたので読んでいたのだが
- ワクチンとはどういうものか
- どんな効果があるのか
- 接種後何をしてもよくて、何をしたらまずいのか
- 万が一の場合、どうしたらいいのか?
がつらつらと書かれていた。
この小冊子も4言語で記載されている。さすが。
30分ほど待機していると呼ばれるので行くと
- 接種したところを見せて?
- なんともないですか?
- もしも発熱が3日以上続くようであれば病院行ってね
等々言われる。そして、その後はこちらの証明書をもらって終わり。
9時半に現地に到着、10時少し過ぎには解放されているので現地にいた時間は正味40分ほど。効率良すぎる。
日本は人口が大きかったり、国土が広かったり、住民数把握が戸籍簿頼みだったりとシンガポールとそのまま比べることはできない。しかしながら、もう少しがんばってくれたらな~と思う。
来月はいよいようわさの2回目である。
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