VPNサービスの申し込みから使い方まで
中国で使えていたVPNサービスが中国当局から次々と規制されている。そんな中、VyprVPNと同様に公式サイトすら規制されていないプロバイダーを見つけたのでご紹介。
英語がメインのサイトであるが、説明通りにやれば英語ができなくても「3ステップ 5分でできる」ので、流れもご紹介。なお、担当者曰く近日中にマルチ言語化するとのこと。
TorGuardの特徴
1.中国から直接申し込みができる
公式サイトは1つしかないのだが、有名ではないためか中国政府から目をつけられていない模様。そのまま直接アクセスできる。また、サイト自体が軽量化されているので、快適だ。職場や別VPNアカウント経由の乗り換えなどが不要。2015年10月現在、中国電信、チャイナユニコムの固定回線(光回線)とモバイル回線で確認したが、いずれも正常にアクセスができた。
サーバの設置されている国や地域が40カ国以上。Hide My Ass! Pro VPNほどの規模ではない。しかし、サーバ設置台数が1,200台と中規模レベルである。中国付近には、日本に2箇所、香港、韓国、ベトナムに5つの接続サーバがある。
2.固定IPの取得が可能
もともとVPNサービスは、公共のWifiや固定回線を使った時に、自分のデータを守るために使うのが主流。ただ、VPN利用時に割り振られるIPアドレスは、一般的に動的である。固定の場合と異なり、不便さがつきまとう。たとえば、外出先から自宅のPCのデータをアクセスしたり、IP固定で接続を許可したい場合などである。
TorGuardは1アカウントにつき1固定IPの取得が可能である。
3.銀聯カードや支付宝が可能
支付宝が可能な業者は数社あるが、このTorGuardは銀聯カードの取り扱いも可能。人民元で支払いたい場合に、便利である。
実際にやってみよう
ステップ1:サービス申し込み
1-1.サービスを選択
TorGuardのサイトを開いて、下へスクロールするとサービスの選択ができる。ここで「VPN PRO SERVICE」を選ぶ。ほかの選択肢はそれぞれ別の用途で使うものなので要注意。
他の3つも暗号化系ではあるが、Web閲覧やメール上でのサービスなので、VPNとは異なる。
1-2.プランを選択
次に利用期間を選択する。中国にいる期間が確定していないのであれば、Monthly(月額プラン)を選んでおくのが無駄が少ない。
選択肢の4番目は「Annually(年間購読)」、5番目は「Biennially(2年間一括購読)」である。任期まで絶対帰れない/帰らないのであれば検討してもいいかもしれない。
1-3.オプションを選択
- Simultaneous-use:同時接続数。初期設定ではPCまたはスマホのみ。同時に複数使う場合は、必要に応じて増やしてほしい。
- Extra Viscosity Licenses:ViscosityというOpenVPNクライアントを利用する場合に必要。ただし、ほとんどのユーザにとっては不要なので無視する。
- Regular Dedicated IP:固定IP。必要に応じて追加する。この設定をしないと、動的IPが割り振られる。
1-4.支払情報の入力
ここまで終わったら、「Checkout(精算)」をクリックする。
- Card Type:カードタイプ。VISAやMasterなど手持ちカードの種類を選択。
- Card Number:カード番号。
- Expiry Date:カードの有効期限。月/年の順なので注意。
- CVV/CVC2 Number:クレジットカード・セキュリティコード。カードの裏面などにある3桁または4桁の数字。コラムを見て欲しい。
クレジットカード・セキュリティコードの場所
1-5.ユーザアカウントの作成
最後に、ユーザアカウントの作成をして入力項目は終わりだ。
- Email Address:普段使っているメールアドレス。紛失防止のため、プロバイダーメールや会社メールが望ましい。
- Password:パスワードを入力。なるべく長いほうが望ましい。
- Confirm Password:同じものを再度入力。
- First Name:名。山田太郎であればTaroになる。
- Last Name:姓。山田太郎であればYamadaになる。
この下にも項目はあるのだが、空欄でも登録できた。できない場合は、忘れない適当な情報を入れておけば問題ない。
ステップ2:セットアップ
VPNの接続自体は手動で設定しても構わない。ただ、接続アプリがあるので、ぜひ使ってみたい。TorGuardの接続アプリは非常にシンプルなので操作に迷うことはない。
アカウント作成後、公式サイトを開く。画面右上に「Login(ログイン)」があるのでクリック。
ログイン後、「Downloads(ダウンロード)」から目的にあったOSを選択する。今回は、Windowsマシン上にセットアップするので、「TorGuard Windows Apps」を選択。
ダウンロードした接続アプリのインストーラをクリックすると、セットアップ開始である。特に設定する項目はないので、次へ次へをクリックすればいい。
途中でVPN接続アプリにつきもののドライバインストールについて、注意が出てくる。インストールをクリックすれば完了である。
ステップ3:使ってみる
起動すると、画面がとてもシンプルなので驚くかもしれない。接続先と接続時に使うプロトコルしかない。
接続先(国や地域)は、右側にある箇所をクリックして変更。「Protocol(プロトコル)」はデフォルトのUDPのままでいい。あとは、「Connect(接続)」をクリックするだけ。
1回目の接続時に「Username(接続ID)」と「Password(パスワード)」を求められるが、次回以降は「Remember Credentials(接続情報を保持する)」にチェックしておけば不要になる。
おまけ:IP確認機能
接続アプリの機能があまりにもシンプルすぎて、特筆すべきことはほとんど皆無なのだが、接続後に接続に使っているIPアドレスを確認する機能がある。
画面では日本(東京)サーバに接続しているが、この状態で「Verified(確認)」をクリックすると、Geo画面付きで表示される。
導入から接続までものの5分もかからず、完了したと思う。皆さんのお役に立てれば幸いだ。
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