VPNサーバを自前で構築するのは損?得?

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意外とかんたんなVPNサーバの構築

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VPNやサーバと聞くと小難しく聞こえるかもしれない。技術的に高度なものだが、ソフトの進化のおかげでかんたんに構築ができるようになった。しかし、自前でサーバを準備するのは得なのか、損なのか。

構築そのものはかんたん

VPNサーバの構築自体は、とてもかんたん。

Googleしてみると、関連する情報はどっさりと出てくる。レンタルサーバで格安のものだと、OSはほとんどがLinuxである。Linuxが苦手でも、最近ではWindowsのレンタルもあるので敷居は低い。また、それぞれのOSでの構築例も豊富だ。

一番最初に私がVPNサーバを構築したときは、下記のサイトを参考にした。その時のOSはWindows Server 2008R2(64ビット)上にVPNサーバを自宅に構築した。

(WindowsServer2008)会社と自宅間で L2TP/IPSec VPNを構築してみた : 3流プログラマのメモ書き

構築に必要なのは、下記の知識である。

  • Windows/LinuxなどサーバOSの基礎知識
  • ネットワークの構築(家庭用ルータであればマッピングなど)
  • VPNの基礎知識

作業は小一時間で終わる。慣れてくれば30分も要らない。サイトを見ながら試行錯誤しても、難しくないのだ。

さくらインターネット上でVPNサーバを構築する方法

最近では、高額なサーバを物理的に買って自宅に持っておく必要がなくなった。レンタルサーバも物理的に独立して借りるのではなく、ほかのユーザと共有するVPS(仮想サーバ)というのが出ている。VPSを使ったVPNサーバなら月額数百円~数千円で構築することができてしまう。

ちなみに、別記事でVPS+VPNでサーバ構築する方法を紹介している。

VPNサーバを自前で格安構築する手順

この記事では、1ステップ1ステップで手順を紹介しているので、ITに詳しくない素人でも構築ができる。できなければぜひコメントでやり方を聞いてほしい。記事の拡充をしていく。

自前でVPNサーバを構築する2つのメリット

では、VPNサーバを自分で構築するメリットはなんだろうか?ぱっと思い浮かぶのは次の2つである。

  • (海外にいれば)日本にいるときと、まったく同じネット環境ができる
  • 通信経路上のセキュリティ問題を軽減できる

まず、日本にサーバを置くので、ネットワーク環境(IPなど)が日本にいるのと同一になる。それは、YoutubeやFacebookなどはもちろんだが、日本国内限定のサービス(Yahoo! Gyaoなど)も利用ができるということだ。

次に、自分のパソコンやスマホがやり取りしている情報を比較的セキュアにできることだ。外出先の公共Wifiの覗き見や検閲の厳しい中国政府の介入を回避できる。また、よくわからないVPN業者を使うと、個人情報を盗み見しているか不明である。

どちらも海外にいるユーザにとっては、大きなメリットではないだろうか?

ランニングコストとメンテナンスという問題

自前でVPNサーバを構築するのは損?得?

ただ、いいことばかりではない。特に考えたいのは次の2つだ。

ランニングコストの問題

1つめはコスト(お金)の問題だ。いわゆるランニングコストである。

電気代

たとえば、自宅にVPNサーバを構築した場合、サーバとルータを24時間稼働させる必要がある。これは、電気代がかなりかさむ。ノートパソコンを使えば多少省電力になるが、それでも24時間365日動かすのはそれなりのお金がかかる。

ネット・プロバイダー料金

電気代に加えて、ネット回線の維持費とプロバイダー契約料(NTT東日本だと約3,500円前後)が加わる。電気代は地域別で異なるが、月額5,000円~6,000円前後がVPNサーバの維持にかかることになる。

自宅にサーバを持つのが趣味と言われるのは、コストパフォーマンスが悪いからだ。レンタルサーバのWindowsやLinuxのVPSであれば、相当安くなる。ただ、ネットワークを酷使するような使い方(たとえばP2Pなど)をすると追加料金を加算される場合があるので、要注意だ。

メンテナンスの問題

もう1つが、メンテナンス(保守)である。

自宅にサーバを持っていると、ブレーカーが落ちたり、落雷でネットワークが切断されるというトラブルが発生する。私の場合、3・11(東日本大震災)の計画停電でかなりやられたので、自宅にサーバを持つ面倒さに悩まされた。

また、サーバも物理的なものである以上、いつかは壊れる。壊れたときに、すぐに対応してくれる人が自宅にいればいいのだが、いない場合は絶望的である。同じく私の場合、記録的な猛暑(2015年)に、サーバ内のストレージが相次いで破損して運用で苦しんだ。

ほかにも、サーバへのセキュリティ適用や設定内容の変更・確認、ネットワークの調整など、メンテナンスにかかる手間と言うのは多い。

この点、外部の業者に丸投げできるのは心理的にも楽になる。

用途と費用をよく考える

結局、サーバの構築は、利便性はもちろん、金額や手間数、リスクなどをすべてひっくるめて考える必要がある。

皆さんの参考になれば幸いだ。

コメント

  1. yugo より:

    こんにちわ。自分も自宅にルーター置いて中国からVPN接続したことありますが、思ったよりも速度が出ませんでした。Youtubeがちょくちょく止まる感じです。管理人様は速度はいかがでした?

    • yugoさん

      コメントありがとうございます。
      そうですね、受け側のVPNサーバの性能と環境、チューニング次第じゃないでしょうか?
      私のVPNサーバは片手間のサーバなのと、物理回線自体がダメダメなので速度出ません。ただ、中国側の調子が良ければそれでも3Mb強出ているので、フルHDとかにしなければかなり快適です。
      ただ、メンテが面倒なのと金盾に遮断されるので、普段はHMAで沖縄サーバに逃げてしまってます。物理環境が近いこともあって、そのほうが速度が出ているように思えます。

  2. SUKS より:

    こんにちは、いつも楽しく拝見させていただいています。

    VPS上でVPNサーバ構築は安いものなら月1000円しないですよ。
    マシンパワー必須でない用途なら他のサーバとしても利用できますから個人的にはおすすめしてますね。
    IPも占有できるので他ユーザの影響でIPレベルでの変なブラックリストに入れられることもないですし。
    トラブルはSLAについて記述がちゃんとあれば家庭での利用では特に問題は生じないかと思います。

    有料VPNサービスと比べると色んな国の色んなIPをとっかえひっかえできないのは弱点かな…さらに万一ブロックされたときの対策・回避がとても面倒です。
    あとは、ご指摘の通り、ちょっとしたIT知識とかそのへんがネックでしょうか。

    • SUKSさん

      コメントありがとうございます。
      仰るとおりだと思います。VPS上であればNTTレベルでも1,000円+消費税程度ですからね。

      ブロックされる可能性は低いと(勝手に)思っています。
      ただ、VPNのためだけに1,000円x12ヶ月のランニングコストはコスパが悪すぎるのと国IPの変更が出来ないので、手を出していません。IP追加できるところもあるみたいですけれど、コスパが更に悪化しちゃうので、自前サーバに適当に運用とアメリカ系のVPN1アカウント買うのがベストな気がします。