2015年4月現在の速度目安
VPNを利用すると、通信サイズが肥大化する。これは、パケット(通信内容)が暗号化されるためだが、どの程度の速度が出るのかテストしてみた。VPN導入でためらっている人の参考になれば幸いだ。
テストの方法
イントラネットと異なりインターネットの速度テストは難しい。理由は、通信経路が毎回異なる上に、金盾のさじ加減ひとつでコロコロと状況が変わるため。そのため、午前と午後で2回ずつテストを行い、良かった値を採用した。このサイトは測定品質というのがあるので、50切るものについては却下した。
なお、テスト環境は10Mbの光回線だが事業向けの共有回線なので、10Mb出ることもあるという不思議な回線を利用している。
PureVPN
まずはPureVPNから。サーバは日本と台湾両方を使った。測定品質は70台前半。日本サーバの方が値が良かったのでこちらを採用した。
PureVPN(Japan)
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:5.342Mbps (667.7kByte/sec)
上り回線
速度:2.691Mbps (336.3kByte/sec)
測定者ホスト:***.**.***.**
測定サーバー:東京-WebARENA
速度はそこそこ。プロトコルはPPTP。台湾サーバに接続すると品質のふらつきがあった。
Hide My Ass! Pro VPN
次は、愛用しているHide My Ass! Pro VPN。サーバは日本(沖縄)と台湾両方使った。測定品質が高く80前後をキープ。こちらは台湾サーバの方が値が良かったのでこちらを掲載。
HMA(Taiwan)
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:6.784Mbps (848.0kByte/sec)
上り回線
速度:4.913Mbps (614.1kByte/sec)
測定者ホスト:***.***.***.*
測定サーバー:東京-WebARENA
測定品質が高い=速度が安定して出ると考えていい。プロトコルはPPTP。
参考サーバ
1.自作VPNサーバ
自宅にサーバがあって、VPNサービスが動いているのでこちらも計測。自宅と異なり事業所だと回線が安定しているので、こちらのほうが正しい値だと思われる。
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:12.62Mbps (1.578MByte/sec)
上り回線
速度:6.467Mbps (808.4kByte/sec)
測定者ホスト:*************.s**.a***.ap.plala.or.jp
測定サーバー:東京-WebARENA
何回か測ったのだが、測定品質90前後で、10M前後コンスタンスに出した。プロトコルがSoftEtherプロトコルなので、それが原因かもしれない。公式サイトには、L2TPと比較すると60%以上高速だと書いてある。
2.インターリンク
SoftEtherプロトコルは高速なのだろうか?それとも自宅環境の影響なのか?を切り分けるために、同プロトコルをサポートしているインターリンクを使って同様の測定をしてみた。
INTERLINK(Japan)
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:4.967Mbps (620.9kByte/sec)
上り回線
速度:4.143Mbps (517.8kByte/sec)
測定者ホスト:***.**.***.***.static.zoot.jp
測定サーバー:東京-WebARENA
結果的にはPureVPNとあまり変わらなかった。バックボーンが弱いためか、それとも共有ネットワーク(またはサーバ)だからなのか。いずれにしても、業者VPNはこんなものかもしれない。
3.某日系H
この某日系Hは、とかく安い。サポートほぼ皆無、セットアップ全部手動ではあるが、同時接続5までと太っ腹だ。無料体験があったのでテストしてみた。
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:815.6kbps (102.0kByte/sec)
上り回線
速度:5.178Mbps (647.3kByte/sec)
この某日系Hは、NTT系のクラウド・エヌ・インフォメーションを使っているようだ。サーバ環境は公表をしていないが、IPからドメイン名を引いてみるとおもいっきり出ていた。上り速度が異様に出ているが、これは一瞬だけ出ているもので、測定品質がかなり低い。共有サーバの共有回線に20~30人使っていたので、速度が安定しなかった。HMAの半額という安さを考えると妥当か?
まとめ
某日系Hを使ってみて思ったのだが、やはり安いのには理由があると思う。VPNサーバはユーザが使う使わないにかかわらず、ランニングコストがかかる。ヘビーユーザがいると、そこに引っ張られるので運営側もそれに見合った速度しか提供できないという当たり前の結果だった。用途に合わせて選ぶのがベストな方法だと言える。
当サイトでも、中国で使えるVPNサービスをこちら(記事:中国おすすめVPN)で紹介しているので参考になれば幸いだ。
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