何かと問題の多い外国人技能実習制度。この制度の経緯とその限界について取り上げた記事があったのでご紹介。
技能実習制度で在留している外国人は現在約19万人。内訳は中国人が45%、ベトナム人が30%。その上で記事では以下のように紹介。
- (技能実習制度は中国の)農村戸籍の人たちの流出ルート
- (日本と)中国との1人当たりGDP格差は20年前で70倍でしたが、今年は5倍強にまで縮まっています。(中略)日本の賃金水準は90年代からほとんど変わらず、横ばいが続いています
- (外国人労働者は)今年末には100万人を突破するのではないでしょうか。でも、今の受け入れ政策では、そろそろ限界
人口が多かったり国内資本が乏しい国にとって、どうやって国民にご飯を食べさせるかは悩ましい問題。一方、日本はバブル崩壊とグローバル化についていけず、賃金を上げられない。そこをつなげたのがこの制度である。
最近では経済格差が小さくなったため研修制度の募集状況が思わしくない。来日した人でも逃亡するケースが急増している。
中国では死に体の企業に政府が資金投入して存続させるゾンビ企業批判が絶えないが、日本の技能実習制度も同じようなものである。こういう企業の存続は、ほかの企業の売上単価を押し下げ、そのため働き手への配当も減る。市場も低価格を求めて悪循環から抜け出せない。
技能実習制度がないと存続できない企業は、ビジネスモデルがすでに破綻しており、マーケットからは速やかに退場するべきではないか。いかがだろうか?
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