UQ mobileと海外端末は自殺行為

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鎖国キャリアKDDI

中国に限らず海外ではSIMと端末を個別に買う場合が多い。そんな現地で愛用する海外端末を日本のどのキャリアと一緒に使うか迷うかもしれない。ただ、KDDIだけは止めておけというトラブル談をご紹介。

日本の電話番号を維持する必要性

海外に住んでいる場合、日本の電話番号をどうするか?という悩ましい問題がある。『もう、日本には未来永劫戻らない!』という場合を除けば、帰省やら出張のために維持しているのではないだろうか。管理人の場合、次の2点から昔からの電話番号を維持し続けている。

  • 銀行など金融機関、クレジットカードの連絡先
  • Google Accountの認証番号

対”金融機関”

単純な連絡先であれば実家の固定電話を借りるというのもアリである。ところが、近年多発するオンライン詐欺対策として、金融機関(特にメガバンク)が振込など他口座への移動時にモバイルアプリのワンタイムパスワードを必須とするものが増えた。このワンタイムパスワードを発行するには、スマホなどの端末登録が必要なのだが、この認証に登録電話番号を使うのである。

当行からお届出の電話番号あてに自動音声で「設定用番号」をご案内します。メモ等を準備して番号を控えてください。

ワンタイムパスワード | 三菱東京UFJ銀行

日本の銀行口座は、口座開設人が日本に定住していることが前提となるため、解約すると面倒なので几帳面な人を除けばそのままというケース多いのでは?

対”Google Account”

もう1つがGoogleなどの認証システム向けである。

中国の場合、通信も通話も当局により傍聴されている。Googleなどは通信にSSLという暗号化通信を用いているため、IDやパスワードがそのまま見られる可能性は低い。ただし、疑心暗鬼な管理人の場合、念には念を入れてこれに電話による2段階認証を設定している。

2 段階認証プロセスを使用すれば、パスワードが盗まれてもアカウントの不正使用を防止できます。

Google 2 段階認証プロセス

また、オンラインストレージのDropboxも同じ認証機構を持っており、アクセスするたびに認証を強制することもできるため、携帯番号が手放せない。

セキュリティ機能である 2 段階認証のご利用を強く推奨します。2 段階認証を有効にすると、パスワードの他に 6 桁のセキュリティ コードまたはセキュリティ キーの入力が必要になります。

2 段階認証を有効にする – Dropbox

携帯番号の維持だけならば可能な限り安くしたいのが普通である。では、どこのキャリアを使ったらいいのだろうか?

キャリア「UQ mobile」

日本の3大キャリア(ドコモ、ソフトバンク、au)は、パッケージ(端末とセット)がメインである上に、基本料金も高い。もっとも安いドコモでも3,000円を近い。年額にすると税込みで約3万5,000円である。1年間で安いAndroid端末が4台買える計算だ。これはないわ!

そこで格安SIMと呼ばれるMVNOを検討することになる。これらのキャリアは、自前の基地局を持っているのではなく、大手キャリアから間借りしている業者である。必要な部分だけ切り取って提供するので、値段が安い。

nuroモバイル(ドコモ回線)が月額700円で安かったのだが、実家がau+KDDIを使っており同じグループの「UQ mobile」であれば、即日SIMカード発行が可能で、特典が付いて来ると耳にしたのがトラブルの発端だった。

ネットワーク登録できないぞ!

UQ mobileは家電量販店中心にカウンターを設けており、即日SIMカードの発行が可能である。時間が限られている側からするととてもありがたい。近場にあったカウンターに早速行き手続きをしたら、30分ほどでSIMカードを発行してもらった。

今回使った端末は「SONY Xperia Z3+ E6553」で、海外仕様である。さっそくカードを挿して電源を入れると以下のような状態に。

ん?SIMをau(KDDI)として認識しているのだが、ネットワークに登録がされない。

このため、電波のシグナル表示が0のまま。電話をすることも受けることもできない。念のため事業者の一覧を見ると以下の通り電波をキャッチできている。

手動でネットワーク登録をしてみる。そうするとKDDIへのネットワーク登録をするのだが、どうしてもシグナルを拾うことができない。

E6553とKDDIのLTEバンド規格を見比べると、拾えないバンドはあるものの一番広いLTEバンドが重なっている。ネットワーク一覧に表示がされているのに、なぜか登録ができないのだ…。

4G LTE Band
Band 1, Band 12, Band 7, Band 8, Band 17, Band 2, Band 20, Band 28, Band 3, Band 4, Band 40, Band 5

Sony XPERIA Z3+ Specs – CNET

B1 (2100), B11 1500 Lower, B18 (800 Lower), B41 (TD 2500)

List of Frequency Bands Accessible to au Mobile Phones and Devices Allowing SIM Unlocking

UQ mobileトラップで撃沈

日本語はもちろん、英語のサイトを検索しても解決策が見つからない。念のためカードの破損も考えられるので、ほかの端末に挿してみると、以下のようになった。

  • 海外 iPhone 7 → ○
  • 海外 iPhone 6 → ✕
  • 海外 HTC One → ✕

意味がわからない。

iPhone 7では発信・受信もできるのでSIMカードの不良ではなさそうである。しかし、UQ mobileの動作リストにあるiPhone 6も同じ症状なのだ。念のため言うと、これら端末はチャイナユニコムも、(法人契約の)ソフトバンクSIMもちゃんと動くのに…である。

そこで、UQ mobileに聞いてみると海外のiPhone 6については動作保証の対象外とのこと。『え、なにそれ?』である。こうなるとできることは限られてくる。

  • 端末を変更(UQ mobileの端末を購入)
  • SIMを変更

端末の変更はもっとも楽なのだが、このUQ mobile専用端末を海外に持っていってどうするのだろうか?という疑問が。しかし、それ以上のトラップがあった。

なんと…UQ mobileは端末だけの販売をやっていないというのだ。おまけに、理由がなんであれ契約のキャンセルはできないという。えええ…!?

お高い勉強代

着信もSMSも見ることができない。そのため、このままではGmailを見ることも、Dropboxを開くこともできない。もはや万事休すである。即日UQ mobileに転出を届けて、別の業者(ドコモ回線系)に乗り換えをした。

このドタバタのために…

元キャリアからの転出手数料(約3,000円)+UQ mobileからの転出手数料(約12,500円)+新キャリアへの転入手数料(約3,000円)

合計18,500円+2日間の時間+イライラ

いやはや…である。

もともとauは、KDDI時代から特殊なSIMカードと端末を使っているので悪名高いキャリアなのだが、SIMフリー時代でも時代錯誤は続いているようだ。日本に戻ったときにキャリアを変えようという方、間違ってもau系を選んではいけない