天津爆発事故でネット規制強化

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規制は内外、オンラインまで

天津爆発事故でネット規制強化-武装警察に人民解放軍まで動員して鎮火に躍起

天津で起きた爆発事故。状況の悲惨さや被害の大きさが伝わるとともに当局の対応のまずさが明るみに出ている。批判の矛先をかわすために、当局がネットの規制に躍起になっている。

死亡数100人超え

今回の爆発事故は、単なる爆発だけではなかった。現場にシアン化物が大量にあったため、有毒ガスが蔓延。付近の住民6,000人が避難している。死者数自体は落ち着いてきており、報道されている数も100人程度で安定してきた。中国では、毎年数万人が行方不明になるようなので、ひょっとすると届け出していない人などが住んでいた可能性はあるが、当局から見たら許容範囲なのだろう。

8月12日22时52分许,天津市滨海新区天津港7号卡子门瑞海国际物流公司危险品仓库集装箱堆场起火爆炸,持续引发各界关注。在16日上午举行的天津港爆炸事故第六场新闻发布会上,北京军区参谋长史鲁泽介绍:截至16日上午9时,已发现112具遗体,其中24具人身份确定。已接到95人失联报告,85人为消防人员(现役13人,天津港72人),其中与身份未定的88人有交叉。另据史鲁泽介绍,现场有近3000人在3公里的范围内搜寻,“人能到的地方防化兵都到了,人进不去的地方也都敲过摸过了,发现生还者可能性小,可能会继续发现遇难者。”

不思議なのはこのシアン化物で、700トンもの量が2011年設立の小さな会社が保管していたということ。日本であれば、危険物取扱者が複数いて、厳重保管されそうな量であるが、この会社においてはそういうものもなかった。この会社自体はペーパーカンパニーで、別の会社が実質業務を担当していたという噂も流れている。当然、当局は調査を始めている。

最高人民検察院(最高検)は事故の背後に職権乱用など汚職の可能性があるとみて調査に乗り出した。習指導部は救助活動に全力を挙げるとともに、事故調査に早期に乗り出す姿勢を示すことで批判の矛先が向くのをかわす狙いがあるとみられる。

中国では、当局や関係者が籍だけをおいたガワの会社の下に、実務を行う別会社がある構図はめずらしくない。今回もそうした会社で起きた人災なのかもしれない。

ネットもメディア規制強化

天津爆発事故でネット規制強化-上空からの写真。巨大な穴が見える

そんな中、当局のマスメディアに対する規制も以前に増して強化されている。報道規制は既に実施済み(参考記事:天津爆発事故で当局が報道規制開始)だが、これに加えてネット上の報道や情報の取り締まり強化しているようだ。

中国国家インターネット情報弁公室は15日、天津で起きた爆発に関連してネット上にデマを流したとして、18のウェブサイトを永久閉鎖し、32のウェブサイトを1カ月の閉鎖処分としたことを明らかにした。

50ウェブサイト閉鎖=天津爆発でデマ―中国 (時事通信) – Yahoo!ニュース

遺族についても同じで勝手な発言をしないように緘口令を引いた上、メディアなどに出てきた遺族を締め出しするなど強権的である。

中国の港湾都市・天津(Tianjin)で12日深夜に発生した大規模な爆発をうけ1­5日、当局が記者会見を行った。会場の外では、情報を開示しない当局をののしる被害者­の家族の姿が見られ、彼らへの取材を妨害するため、当局側が記者団を会場に閉じ込める­騒ぎとなった。

中国・天津の大爆発、会見場で被害者家族への取材を妨害 Relatives of Tianjin blasts victims blocked from news conference – YouTube

ちなみに、こんなゴタゴタを見てデジャヴを覚えた人は正しい。まったく同じことが長江東方之星沈没事故でもやっている。

中国中部・湖北(Hubei)省を流れる長江(揚子江、Yangtze River)で1日夜に発生した大型客船「東方之星(Eastern Star)」号の転覆事故の犠牲者の遺族が5日、監利(Jianli)県で行われた公­式記者会見に乱入し、当局に事故原因の究明を求めた。

中国客船転覆、遺族が記者会見に乱入 Relative of Chinese sunken ferry victims demands investigation – YouTube

1度、2度体験すれば対応マニュアルが出来て、遺族対処しそうなものではあるが、全く学習していないようである。

事故、実はテロ?

天津爆発事故でネット規制強化-航空写真では現場にポッカリと穴が…

こんな天津の事故だが、この天津市を管轄している市長が習近平派と言うのは注目するべきである。周知の通り、腐敗一掃運動のもと、習近平は上海閥(江沢民派)の壊滅を狙っている。去年から今年にかけて、人民解放軍の入れ替えにも成功している。つまり、体制の引き締めと権力強化をしながら、中国夢(チャイニーズ・ドリーム)を描こうとする同氏に、江沢民派が工作したというシナリオである。

習近平主席は、来月9月3日に、抗日戦争戦勝70周年記念軍事パレードを、北京で挙行しようとしている。これは習近平主席にとって、今年最大のビッグイベントである。この期間、北京の首都機能の一部は天津に代替される。例えば、国内外のあらゆる民間航空機は北京首都国際空港を使用禁止となり、天津空港発着となる。

天津の大爆発は江沢民派の反撃か!? 習近平vs江沢民の仁義なき戦い、いよいよ最終局面へ | 北京のランダム・ウォーカー | 現代ビジネス [講談社]

日本人の感覚では、権力闘争にテロまがいを起こしたり、国の権威を失墜させるような揚げ足取りや足の引っ張り合いをするなど信じられない。しかし、中国の歴史を紐解くと文化大革命なども権力闘争の一環と言われているほど、メジャーな手法なのだ。

チャットも規制対象に

当サイトは中国政治のウオッチが専門ではないが、政治闘争がネットの利用・閲覧に影響があるだけに目が離せない。実際、ネット上のチャットについては、当局の妨害が既に始まっている。

Aside from some wind-related misinformation leaking through, China's censors have managed to maintain that tight control of the Chinese internet we have come to expect following disasters like the Tianjin explosions, liberally expunging thousands upon thousands of “dangerous” tweets.

China's censors crack down on online chatter about the Tianjin explosions: Shanghaiist

中国電信の障害(または規制強化)は相変わらず続いたままだが、中国聯通については快適である。検閲の影響が、一般利用の範囲までこないことを祈るばかりだ。