中国ネットメディアの版権管理強化

中国ネットメディアの版権管理強化 中国インターネット
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表向きは歓迎するべき内容だが…?

中国ネットメディアの版権管理強化

中国国家版権局は、4月23日に著作権法の關連規定である「ネット転載版権秩序規範に関する通知」を発布した。その中では、ネットでの転載は、転載元の許諾と報酬を払う必要があるとしている。表向き、著作権管理の強化と見えるが、実際どうなのだろうか?

通知の大枠

今回の通知内容の大枠は4つ。日本や欧米では当然の内容で、大して斬新な内容はない。原文はこちら(国家版权局发布规范网络转载9条新规)

  1. タイトルや内容の文言修正と添削を行う時、タイトルや内容の意味を歪曲を禁止
  2. 転載のとき、制作元の名前や作品名および転載元を明記
  3. これらを以ってネットでの健全な版権環境を構築すること
  4. そのために各媒体は著作権管理の部門創設をすること

今回の通知規定は、著作権法上の同一性保持権や著作権の財産権部分を明文化しているものだ。これ自体はよくわからない著作権が公然と無視される中国のメディアに悩まされる外資企業からは歓迎の声が予想される。ただ、一方で懸念点もある。

年々強化される言論規制

習近平が国家主席に着任してから、言論に関わる規制・抑圧は非常に高まっている。直近で報じられた内容だけでも、以下のとおりと多い。

中国、ネット統制強化…中国版ツイッターに警告

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また、中国のTVやメディアでは、日々反日ドラマと抗日記録が報道している。地下鉄の中でもこの手の放送をしており、毛沢東の崇拝プロパガンダ時代並みの力の入れ具合だ。

新規定の意図は?

中国ネットメディアの版権管理強化

今回の規定では、「同一性の保持」と「管理部門の設置」が求められている。これに言論規制と考えると、このように考えられないだろうか。

「国家が決めたプロパガンダを、一字一句足りとも増減させず、すみやかに中国全土に配布するための体制と方法を確立するための準備」と。

懐疑的に見すぎかもしれないが、中国共産党が自己の権益のために存在すること、そのために一党独裁を是が非でも堅持すること、そのための施策を常に取ってきたし、必要であれば武力を用いてきたことを勘案すると、あながち間違いではないだろう。

今後、余計な雑音を出す海外メディアの完全シャットアウト、国家の管理できないネット媒体の締め出しを市場開放とのバータで打って出てくるのは、想像に難くない。

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