本物ソックリ!偽造在留カード業者に聞いてみた

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精巧な偽造カード

本物ソックリ!偽造在留カード業者に聞いてみた

中国系コミュニティを覗いているといろいろな怪しげな広告を目にする。ビザを無視したアルバイトから地下銀行までいろいろだ。今回は数多ある怪しげな広告の中から、偽造在留カード業者に話を聞けたのでご紹介。

在留カードって何?

日本人だとそもそも”在留カード”が何?という人の方が多いはずだ。この在留カードは『法務大臣が我が国に中長期間滞在できる在留資格及び在留期間をもって適法に在留する者であることを証明する「証明」』するものだ。いわば外国人専用の身分証明証である。

中国であれば中国人がIC身分証を持っている。この身分証があると、窓口で手続きが簡素化されるので、うらやんだことはないだろうか。たとえば、中国新幹線(高铁)の購買・受取にIC身分証があると、機械だけで手続きができる。身分証のない外国人は、毎回窓口に並ぶのが腹ただしい。

この在留カードはその逆で、日本では外国人はもらえるが、日本人がもらえない。

法務大臣が我が国に中長期間滞在できる在留資格及び在留期間をもって適法に在留する者であることを証明する「証明書」としての性格を有するとともに,上陸許可以外の在留資格に係る許可時に交付される在留カードは,従来の旅券になされる各種許可の証印等に代わって許可の要式行為となるため「許可証」としての性格を有しています。

在留カードとは? | 入国管理局

あえて言えば、外国人のパスポートに毎年更新しながら張られる居留証、これに身分証の機能を付け加えたカードである。日本人が中国にいて、たっぷり納税(搾取)しても身分証明証の1枚ももらえないのに、納税額が小さな在日外国人には、税金を使って付与される。どうも腑に落ちない。

それはさておいて、そんな在留カードを偽造するバイヤーとコンタクトを取る機会があったので聞いてみた。

気になるお値段

まずはなにあれ、お値段が気になるのではないか?

ダイレクトに聞いてみたところ、偽造在留カードの価格は1枚あたり2万円。5~10万円が相場だと風のうわさで聞いていただけに、とても良心的な価格設定である。さらに大量購買(20枚程度から)であれば、1万5千円/枚で販売するという。どういうケースで大量購買する必要があるのかわからないが、あまりまっとうな目的ではないだろう。

この偽造カードがからむトラブルは、たびたびニュースでも報道されている。外国人の場合、パスポートと同じくらい公的な証明証となるカードなだけに、こんなかんたんにニセモノが手に入るのは問題である。

【衝撃事件の核心】「拠点」は中国か…国境を越えて暗躍する在留カード偽造・販売の闇ビジネス – 産経WEST(2015年1月)

「中国の偽造業者に発注し30枚売った」 在留カード偽造の中国人ら摘発 1枚7~8万円で請け負い – 産経WEST(2016年8月)

在留カード1500枚偽造、11都府県に販売か(2018年5月)

バイヤーいわく『この手のカードをやりとりする人は、おおむねこのくらい(20枚程度)の枚数を購入』するとのこと。同一人物が、各都市銀や地方銀行に、複数の口座を作ったりしているのだろうか?

消費者金融(街金)などの借り入れに、在留カードを指定しているところがある。帰国間際の研修生を捕まえて、在留カードを手を変え品を変え限度額いっぱいまで借りたら結構な金額になるような…。

精巧な偽造カード-各種ホログラム対応済

話の流れで用途を聞かれたので、銀行口座開設と答えるとバイヤーから『在留カードだけでいいの?』と。うん?どういうこと?

続けて言うには”各種カード”の製作が可能とのこと。

たとえば、健康保険証であれば国民健康保険はもちろん、団体系の保険証も作れるというのだ。驚くべきはそのクオリティ。実際に業者が製作した偽造在留カードを見て欲しい。

本物ソックリ!偽造在留カード業者に聞いてみた

在留カードには偽造防止のホログラムがいくつか施されており、見分け方を法務省入国管理局もガイドを作成して配布している。

本物ソックリ!偽造在留カード業者に聞いてみた

「在留カード」及び 「特別永住者証明書」の見方 – 入国管理局ホームページ

ところが、この偽造在留カードもそれらをしっかり再現している。

次のイメージは、製造業者から見せてもらったビデオの1コマなのだが、業者が上下、左右にカードをゆらすと、見分け方であげられている4種類のホログラムがしっかり再現されているのが確認できるのだ。

本物ソックリ!偽造在留カード業者に聞いてみた

前払いの場合は、注文当日に製作し、写真とビデオで確認しながら満足するまでしっかりフォローするとのこと。中国工場から手元まで最速3日!直前になって慌てふためく中国人に対応したスピード対応である。まさに誠心誠意だが、何かが激しく違う気がする…。

受取・所持にも罰則があるので要注意

さて、ここまで紹介すると遊びで作ってみよう!と思う人がいるはずだ(少なくとも記念に1枚買おうかと私は思っていた)。しかし、待って欲しい。実はこの偽造カード、持っているだけで捕まる可能性がある。

出入国管理及び難民認定法(いわゆる入管法)には罰則が次のとおり設けられている。

第七十三条の三  行使の目的で、在留カードを偽造し、又は変造した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
2  偽造又は変造の在留カードを行使した者も、前項と同様とする。
3  行使の目的で、偽造又は変造の在留カードを提供し、又は収受した者も、第一項と同様とする。
4  前三項の罪の未遂は、罰する。

2018年5月に利用目的で偽造された在留カードを持っていたとして、中国人の男が逮捕されている。条文をよく読むと、行使の目的でと記載されているので、単純所持(興味本位)であれば処罰対象とならないのだろうか?

男は茨城県鉾田市、農業手伝いの男性被告(31)。同法違反(不法残留、偽造在留カードの所持)で逮捕・起訴されて公判中だが、関連捜査で、ベトナム人ブローカーらと共謀して昨年10~12月、偽造カード3枚を3人のベトナム人に提供した疑いが強まり、再逮捕した。被告は容疑を認めているという。

興味がある方は、自己責任でトライしてみていただきたい。

コメント

  1. 鳳梨de中國 より:

    しゅんさん

    コメントありがとうございます。
    既存の在留カードにはICチップが既に導入されています。
    ただし,読み取りの全国的なシステムや端末が配布されているのではないので,実行力が伴わない状態になっています。
    ここは中国を見習ってほしいですね。

  2. しゅん より:

    日本と中国の警察官が協力して早急に摘発をしてほしい。
    在留カードにicチップを入れるなど偽造防止に取り組んでもらいたい。

  3. 坂本央 より:

    在留カードが欲しい

  4. J より:

    情報料払うのでその業者の連絡先教えて下さい!笑
    wechatid:hakata31

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