日本のクレジットカードが中国で使えない?
お手持ちのクレジットカードは何カードだろうか。財布の中にVISAかMasterカードのどちらかは入っているだろう。それらメジャーなクレジットカードがは、中国でまともに使えない。そこで現地でクレジットカード申請し手元に来たのでご紹介。
VISAやMasterが通じない中国
レクジットカードは、全世界見渡すとかなりの種類があって、運営会社もさまざま。しかし、その中で世界中で使えるのはVISAとMasterカードである。
項目/カードブランド | VISA | Master | AMEX | Diners | JCB |
会員数 | 18.0億人 | 9.7億人 | 0.9億人 | – | 0.7億人 |
会員シェア | 45.0% | 34.9% | 4.7% | 0.3% | 3.3% |
取扱高 | 51,910億ドル | 27,270億ドル | 7,130億ドル | – | 1,162億ドル |
取扱高シェア | 45.7 | 30.5% | 13.9% | 0.5% | 1.7% |
加盟店数 | – | 3,170万店 | – | – | 1,838万店 |
参考:日本での利用 | 75% | 30.5% | 4.9% | 0.9% | 47.6% |
東南アジアなどでは、VISAとMasterカードで9割を占めるというレポートもあり、世界的にメジャーなクレジットカードだ。しかし、これらのクレジットカードは、中国のほとんどの場所で使えない。中国語で外卡(ワイカー)などと呼ばれ、中国国内の決済システムでは取り扱うことができない。
取り扱ってくれるのは、外国人の多い場所や外資系の店舗(イケヤやユニクロなど)ぐらいで、地方へ行くとほぼ絶望的である。
中国でクレジットカードを作るメリット
中国で最も使い勝手がいいのは、銀聯カードだ。日本でも最近よく見かけるUnionPayのロゴ、これが銀聯カードのマークだ。
この銀聯カードがあれば、小さな店舗ですら現金要らずで買い物ができる。公共サービスの支払いなどもこのカード一枚で済ませることが可能。
では、クレジットカードを中国で作るメリットはなんだろうか。以下の例があげられる。
- 銀聯カードは残高分しか使えない(デビットカードと同様)。残高不足だと決済が不可能
- 銀聯カードは利用に応じたポイントなどが一切ないが、クレジットカードならポイント還元がある
- 利用履歴を残すことができる
日本発行の銀聯付帯カードとの違い
日本の銀行やクレジットカード会社はここ数年、銀聯機能が付帯したカードも発行している。最近では、Suicaとの一体型もあるようだ。
日本で生活をしていて、たまに中国へ出張来るならばこれでもいいだろう。ただ、中国赴任で長期間滞在するならば、中国でクレジットカードを作ることをオススメしたい。理由は以下のとおり。
- 日本発行のクレジットカードは人民元決済でも、日本円口座から引き落とし
- 手数料や為替レート、レートの上乗せ分が安くない
- (すでに中国で住んでいる場合)クレジットカードは日本在住が前提なので発行が不可
中国のクレジットカードに申し込んでみよう
中国で外国人が申請できるクレジットカードは、あまり選択肢がない。実質、浦東発展銀行くらいしかない。また、これにポイント還元を加えると、選択肢がさらに狭まる。今回申し込んだのは、「JAL・上海浦東発展銀行クレジットカード」だ。
このカード、いろいろな媒体で宣伝する割には、申し込み方法、会費、特典など一切記載がない。やる気がないのか、それとも宣伝はするが、挑戦者のみを受け付けるのか…。
申し込み方法
申し込みの手順だが、まず浦發銀行のホームページから申請書をダウンロードする。まずは、ここから言語の壁が立ちはだかる。なんと、この申込書、全部中国語で説明書きも中国語。おいおい…。
どのカードを選んでも、リンク先は「all.pdf」という投げやりなPDFのダウンロード。そして、これを中国語で記入させるのだからヒドイ。
申し込みに必要な書類
申込時に必要な書類は下記の通り。2015年1月現在なので、ひょっとすると変わるかもしれないので、カスタマーサポートセンターに聞いてみるといい。カスタマーサポートセンターの電話番号は「400-820-8788」でガイダンスを最後まで聞くと日本語が流れる。待てない場合は「9#」でオペレータ。
- 収入証明書のコピー(中国当局が発行する個人所得税の納税証明書)
- 外国人就業許可書のコピー
- 現法との労働契約書のコピー(在職証明書でも可)
- パスポートのコピー
渡しの場合は、減法との労働契約書を就業許可証書取得時に原本を提出しており、無い旨告げたところ在職証明でもいいとのことだった。その際に、年俸と雇用期間(赴任期間)が併記されていることが必須。
申し込み書類の提出先
上記を揃えたあとに、JALの支店に提出することとなる。なぜ、浦東開発銀行じゃないのかわからないのだが、JALカードとの提携カードは、JAL経由での提出が必要だとか。
申込み後、手元に来るまでに大体1ヶ月ほどかかる。気長に待とう。
クレジットカード取得後
クレジットカードが発送されると、申請時の携帯電話にSMS(ショートメッセージ)が飛んでくる。
そして、手元に届いたカードはこちら。
説明書き含めて全部中国語。一応、この台紙の上部にショッピング限度額やキャッシング限度額の記載もある。
このまますぐに使えるわけではなく、銀行の窓口に行ってアクチベーションしてもらう必要がある。中国現地人だと、携帯やサイト、WeChatでできるのに、外国人だとパスポートを持って窓口まで行かないとできない模様。それって外国人差別じゃなかろうか…。
ここまで終わると、ようやく利用ができる。
JAL・上海浦東発展銀行クレジットカードのメリットだが、以下のとおり。
- 15元または1USDごとに1マイル付与
- 遅延時の保証やJCB特典の利用
- 会員費が実質無料(2年度以降、6,000RMB以上利用すればok)
携帯電話やその他の支払い(日本料理屋など)で毎月2,000RMB前後しているので、1年間で1,600マイルほど貯まる。ちりも積もればではないが、いかがだろうか。
コメント
Uhhさん
コメントありがとうございます。
確かにJALのサイトからのリンクは存在するものの,リンク先ページが削除されてますね。
私が最初にクレカ作った当初から比べるとだいぶ様変わりしているようです。
JALの方に聞きましたが、原則発行しないことになってしまったようです。
ANAも発行停止ですから日本人向けのカードはもうないのかもしれません。
文さん
確かに単に買い物するだけなら支付宝あれば十分なんですよね。
ただ、私は根性が曲がっているので「同じ金額払うならポイントが欲しい!」派だったりします。
どう支払っても、毎月の生活費が3,000RMB前後行くので、どうせなら支払いついでにJALのマイルが毎月200くらいチャリチャリ溜まったほうが嬉しいかなぁ…と。
#JALマーケの思う壺ですが。
ちなみに、SPDもJALもまったくやる気なし、サポートする気もゼロです。
利用金額とマイルが一致しないので聞いてみたらこの両者にたらいまわしされました。中国いなければ両方共使わないんですが…(苦笑)
管理人様:
ひとまず様子を見ようと思います。正直、最近は中国でクレジットカードを作るメリットはあんまり感じないのが現状です。スマホ決済がこんだけ発達してますから。
日本で買い物する時、いちいち日本の口座に入金してからカード使うのがめんどくさくて今回作ってみようと思った次第です。例えば中国から日本のアマゾンで買い物する時、日本の銀行口座がカラッポだと非常に面倒ですよね。中国から日本の口座に入金するいい方法が現状ないですから。
正直、こいつら(S◯DB)は売り出す気があるのかと言いたい…。
文さん
コメントありがとうございます。
ちなみに、うちの総経理は審査落ちしました。ヒラの私が通ったのに…です(笑)
QQ日本人会の中にも落ちた人がいるので、厳格化されているのは間違いなさそうです。
とりあえず、通るまで申請し続けるのはいかがでしょう?
こんにちは、以前コメントをした者です。
JALカード落ちました。収入まあまあ、定住予定、でです。
浦東銀行に電話したら第二回目の審査をしますと言われました。
JALの窓口ももう一回浦東銀行に聞いてみますとのこと。
知り合いに聞いてみると、浦東銀行のカードは厳しくて、中国人でも4,5回は申請しないと通らないそうです。
申請の回数を増やせば発行できる可能性が増すというシステムがもうよくわかりませんね。
みさっぺさん
コメントありがとうございます。
ただ、最近耳にするのは、クレジットカードの申請がかなり厳しくなったとのこと。
日本人でも落ちる人がいます(私の会社にも数名)。
ぜひ、トライしてみてください。
私は、大連在住なので、申し込みを考えてます。JALの支店もあり、いまは、会社の寮なのでアパートの賃貸契約が必要といわれました。引っ越し次第、申し込みをします。五万元は、すごいですね。
毎毎コメントありがとうございます。
外国人がクレカ申請する場合、浦東銀行が一番通りやすいです。
逆に言うと、他の銀行はデビットカード程度しか発行してくれない上に、銀聯だけだったりというゴミカードです。
浦東銀行だとプラチナレベル(限度額5万元)までなら結構楽に通りますよ。
確かに中国生活においてカードは必需品ですね。
とは言え日本人が申請するのは相当難しいかなと。
私自身浦发银行のカードは申請したことないのですが、ANAのカードは審査で落ちました。私の周りでもほぼ審査で落ちてます。日本のANAのカードを持っていることを先方に言っても無理でした。工商銀行では外国人は不動産を持っていれば申請出来ると言われ、中々ハードルが高いと言わざるを得ません。
そこで知り合いの紹介で交通銀行のクレジットカードを何とか取得できました。しかし限度額3,000元では今時航空券も買えません。そこでカード会社に相談したところ、カードにチャージすれば、した分利用出来るとの事でした。若干面倒臭さを感じますが、これで何とか凌いでます。