あのカステラが上海で…
海外にいるとたまに無性に食べたくなるもの、それは和菓子。その中でも私が特に好きなのは、カステラである。そんなカステラが中国で手に入ったのでレビュー。
奴はそこにいた!
私は常日頃から中国のコンビニに出入りしている。日本だとぶらぶらする場所が多いので、用事がなければ立ち寄ることはない。しかし、中国はそんな気の利いた場所もあるわけもなく、暇つぶしによく立ち寄るのである。
そんな、上海市内のファミリーマート(中国語名:全家)に立ち寄ったら、見るからに怪しげなパッケージデザインに日本語を発見。何かと思って取り上げると…
なんと、カステラである。しかも、よくわからない中国メーカではなく、井村屋と書いてある。ニセ井村屋かと思ったら、日本のサイトからしっかりリンクが貼られている。
もっとも、安っぽい紙パッケージに中国語が羅列されていると、まるで偉哥(中国製バイアグラ)を彷彿とさせるものがある。表面には「添加剤・防腐剤一切不使用」と書いてあるが、暴走族の「夜露死苦」を連想としてしまうのは、私だけではないだろう。
後ろをひっくり返してみると、中国語と英語が併記されている。どうやら製造も井村屋自身でやっているようである。ただ、イミグレですら英語が通じない中国で、英語表記にどれだけの需要があるのか分からないが興味深い。
箱から取り出してみる
箱から取り出してみるのだが…紙パッケージなのにもかかわらず、箱の開け口は密封もシールも貼られていない。出入りの多いコンビニにあるので、誰かが開けたのじゃないかと思うとドキドキする。
実際に引っ張りだしてみると…
さすがに密封包装されていた。写真からは見づらいが、密封口には丁寧に個別で製造日時が印刷されている。こういう細かい気配りはさすが日系である。
しかし、この包装はいただけない。赤基調で、最初は月餅かと思ってしまった。
赤は中国ではおめでたい色なので、どこへ行っても真っ赤っ赤。お互いが主張するように原色を使うので、スーパーなどは真っ赤一色なのに、そこへ参戦するメリットがよくわからない。日本と同じようにシックな色でまとめてくれるといいのだが。
中国なので、赤基調になるのはやむを得ないのだろうか?
開けてみた
実際に開けてみると、プラスチック容器に2枚入っている。
不思議なのは、縦に2枚ではなく横になって地層のように2枚なのだ。取り出しづらいこと限りない。密封されて入るものの、脱酸素剤が入っておりふわふわとしている。
実際にいただいてみると…まぁ、こんなもんかな?というレベル。可でもなければ不可というものでもない。セブン-イレブンプレミアムに7プレミアム カステラがあるが、これを食べた後だとがっかりするかもしれないが…。
価格が8.9RMB(約170円)で2ケ。微妙な味のヤマザキパンよりはお得でマシかもしれない。
寂しいオンラインマーケティング
この井村屋のカステラ、側面を見るとカステラの起源、会社紹介に加えて食べ方についても記載がある。そして、そこに商品詳細は公式サイトへと書いてある。
そこでさっそく見てみるのだが…
何もない。本当にコンテンツが何もない。
会社情報と商品説明が申し訳ない程度に書いてあるだけで、滞在時間30秒というレベルだろう。口コミを集めるためにWeiboを開設しているのだが、2014年1月で更新が止まっており、放置されている様子。
あまりにも寂しくて、涙を拭いながら、ソッとWebサイトを閉じたのであった。中国はECの伸びが前年比40%と絶好調である。もう少し、オンラインマーケティングにお金かけてみるのはいかがだろうかと申し上げたい。
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