コロナウイルス発生後、見直しが進められている公衆衛生。シンガポールでは雇用視点からフードコートでの食器返却が推奨されつつも放置されてきたが、6月より義務化される。
準CB(シンガポールメディアが言うところのMind Circle Breaker)の発表に併せて、シンガポール環境庁(National Environment Agency)は5月14日に食器返却が義務化される旨を発表。一次情報はこちら。
義務化対象となるのは、トレーの返却とテーブルゴミの片付け。テーブルのゴミとは使用済みのティッシュやウェットティッシュ、ストロー、缶飲料、ペットボトル、食べ残しなど。
猶予期間としてAdvisory periodが6月1日より開始。この期間は、返却や清掃をしなかった利用者に対して注意にとどまる。本格運用は9月1日から。9月以降は、初回の違反者には書面による警告、2回目の違反者には300ドルの罰金が科せられる。この2段階方式はマスクの義務化時と同じ方法と言える。
シンガポールではどこのフードコートも返却口があるのに、実際に返す人は30%台。マナー向上キャンペーンを実施してきたもののあまり効果が出ていなかった。
While NEA has seen good results at some places, it is not as satisfactory as we would like. Since the launch of the Clean Tables Campaign, there has only been a nominal improvement in the average Tray/Crockery Return Rate (TCRR), from 33 per cent before the launch of the campaign to the current 35 per cent.
加えてトレーの返却を請け負う清掃員は高齢者が多い。公衆衛生と感染蔓延防止を狙った施策と言えそうだ。
ふと疑問に思うのは、返却義務化されたあと、清掃員のお仕事は逓減していくはずなので雇用の維持や役割をどう変えていくのか?である。
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