中国当局が企業に常駐しネット検閲

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うわさは本当だったリアル検閲

中国当局が企業に常駐しネット検閲

中国のネット検閲は、当局が人肉で行っているうわさは有名である。最近、これを裏付ける裁判が始まった。同時に当局の手のひら返しも明るみになるなど興味深いのでお伝えする。

社内に検閲当局のオフィス

中国のIT企業で、ストリーム動画の先駆けであるQVOD幹部に対する裁判が開始された。この会社は「Qvod Player(中国語名:快播)」というプレイヤーを開発している。利益の源泉は、ソフト販売ではなくこのプレーヤー上で流れるコンテンツと広告である。YouTubeの映像コンテンツ販売と広告とほぼ同じビジネスモデルである。

この会社は、習近平がすすめる国家による統制に積極的に協力していたようで、同氏からも高く評価されていたようだ。

習近平氏が中国共産党トップに就任した12年の共産党第18回全国代表大会では、当局がQVODの検閲への取り組みを高く評価していた。

社内に当局向けのオフィスを用意し、そこに常駐していたという。当サイトでもたびたびレポートしていた内容が裏付けされたと言える。

証言によると、QVODはインターネット検閲当局と緊密な協力関係にあり、社内には深センのインターネット警察のオフィスがあった。警察が数年前に大手インターネット企業に駐在し始めたと言われていたが、証言によってうわさが確認されたことになる。

別の記事では、当局の責任者が検閲を否定していた(参考記事:ネット統制をさらに強化?)が、身内から暴露されたと言える。

いきなり方針転換

中国当局が企業に常駐しネット検閲

中国では「狡兎死して走狗烹らる」と言うことわざがある。このことわざの元ネタは史記で、紀元前に作られた書籍である。2000年以上経った今でも同じなのだからスゴイ。

14年には、インターネット警察への協力もむなしく、QVODはどういうわけか、わいせつ情報を流布させたとして捜査の対象となった。

当局が企業に常駐 中国のネット検閲の実態が裁判で明るみに – WSJ

当局からすれば、増大し続ける情報をバラバラに管理・監視するのは効率が悪い。SNSのWeibo(中国語名:微博)は、デーリーユーザがすでに1億人を超えている。

According to data released by Sina in December 2015, Weibo had 222 million monthly active users worldwide in Q3 2015, up 33% over the same period the previous year. Daily active use was up even faster, reaching 100 million around the world.

Weibo Reaches 100 Million Daily Users – eMarketer

中央政府が望む完全な管理には、大量のデータを一括して処理する仕組みが望ましい。サービスや企業が集約化、可能であれば独占企業が都合いいと言える。この企業の集約化の流れで、主流からはずれた企業の末路がまさにこの事件なのかもしれない。