中国で動画サイトといえば、百度视频や优酷などが有名。しかし、日本語コンテツを探すのであれば検索精度とコンテンツの多さからYouTubeになる。そんなYouTubeを中国で少しでも快適にする-すなわち、細い帯域をフル活用する方法をご紹介。
視聴を邪魔するYouTuberコンテンツ
唐突だが、みなさんに質問だ。YouTubeを使おうとしてトップページを開いた瞬間、不愉快になった経験はあるだろうか?
私はある。
たとえば、こういうシチュエーションを想像して欲しい。日々体感しているとおり中国ではYouTubeは規制されているので見られない。代わりのコンテンツも中国版YouTubeで見つからない。しょうがないので、中国でVPNを使って本家サイトへつなげようとする。
もともと中国のインフラは遅いのに、VPNを使うのでさらに遅くなる。そんなイライラしているところに、間抜けな顔とくだらないコンテンツが表示されたらどうだろうか?
私の細いネットワーク帯域を返せ!と金属バットでパソコンを殴りつけながら、叫びたくなるはずだ。私もそういう状況では、不快指数が100を超えて、卒倒しそうになる。
では、どんなコンテンツかと言うと…
こういう類である。
いわゆるYouTuber(ユーチューバー)と呼ばれる配信を生業とする人々のコンテンツだ。ちなみに、こういう生業は日本だけではなくアメリカやヨーロッパ、台湾・香港にもいる。YouTubeでなければ、中国にも同じような人はいるのだ。
日本に限ると、はじめしゃちょーとかヒカキン、セイキンなどオリジナリティがないので次から次へと似たようなユーチューバが、この瞬間も”うじゃうじゃ”と湧いている。
そういう生業(なりわい)を否定したいので、嫌いだと言っているのではない。なんでも反対すればいいと思っている政党のように、否定ありきはよくない。そこで、何度か異なるユーチューバーのコンテンツを試しに見てみたのだが、内容のくだらなさ(幼稚さとひねりがない)に、発狂してパソコンを窓から放り投げたくなったのだ。
こういうのものばかり見ていると、目や頭ががサイタ○になる。
Youtuberが落下-過激化するコンテンツと規制
こういう人たちは、オリジナリティがないので、どうしても過激なコンテンツに走りやすい。たとえば、大量に何かを買ったり、奇抜なことをやってみたりなどなど。これは中国のユーチューバーたちも同じだ。
2017年11月にはビルの屋上で懸垂パフォーマンスをした中国人Youtuberが転落して死亡する事件が起きている。
中国紙チャイナ・デーリーなどによると、湖南省長沙市の62階建てビルで昨年11月8日、屋上の縁に手を掛けて懸垂するパフォーマンスをしていた呉永寧さん(26)が手を滑らせて落下し、死亡した。
少し考えれば結果がわかることを敢えてやるのだから、『悲劇』と言うよりも『喜劇』である。ちなみに、女性で若いと、安易に数字が取れる下半身ネタに走る。これも古今東西共通だ。
当然だが、YouTubeではこういうコンテンツを禁止している。同サービスのガイドラインにもしっかり書いてある。
ポルノなどの露骨な性的コンテンツは許可されません。フェチの要素を含む動画は、問題となる行為の過激度に応じて削除されるか、年齢制限を設けられます。ほとんどの場合、暴力的、生々しい、または侮辱的なフェチの要素を含むコンテンツは YouTube では許可されません。
同じく中国で規制されているニコニコ動画でも同じである。FC2など一部の動画サイトでは、黙認していたのだが、警察当局見逃すということもなく、身元を突き止めて逮捕している。この件では、その後FC2本体にも捜査がおよんでいる。
インターネットでわいせつな映像をナマ配信したとして、警視庁は公然わいせつ容疑で、チャットルーム運営会社社長、岡田かおり容疑者(30)ら女4人と男1人を逮捕した。「チャットレディー」と呼ばれる女には18~39歳の学生や主婦もおり、岡田容疑者自らも“出演”、会社は1億円を荒稼ぎしていた。
中国はもともとポルノを否定・禁止しているところなので、過激なコンテンツに走らないように(すでに走っているため)、実名制の義務化など規制が始まっている。
YouTubeからゴミコンテンツを排除する方法
さて、問題はコンテンツのよしあしではない。ゴミコンテンツのサムネイルやプレビュー表示のために、中国の細いネットワーク帯域を横取りされるのが不愉快なのだ。
では、どうやったら削除できるのか?
方法は実はとてもかんたんである。日本のYouTubeを見に行くので、こういう人たちのコンテンツが推薦されるのだ。Youtubeは視聴者の地域と言語で中身を変えている。そこで地域を変えてしまうのだ。
まずは、YouTubeページ下部に移動し、国をクリック。
クリックすると、地域を選ぶことができる。ここから、「地域指定なし」を選択。これは、YouTubeお膝元であるアメリカを指定したのと同じ意味になる。アメリカ=全世界ということだ。さすがアメリカン。
選択後、ページの再読み込みがされる。再読込後、トップを見てみると…
ゴミコンテンツが見事に一掃された。
これらのゴミコンテンツ排除のための地域設定だが、日本以外であればどこでもいい。この設定はクッキーを削除しなければずっと有効なので、二度とユーチューバーを見なくて済む。
YouTubeのゴミコンテンツ対策で悩む諸兄の役に立てば幸いだ。
中国YouTubeの代わりは?
YouTubeを中国で見るにはVPNが必要だが、単にコンテンツを楽しむだけなら中国のYouTube版を使うのも一つの手である。習近平政権のデジタルコンテンツをビジネスにする流れがあるために、昔ほど著作権におおらかではない。
それでも海外のコンテンツに対してはかなりゆるい。アメリカのように強硬姿勢を取らない日本や韓国、台湾などのコンテンツはほぼ無法地帯化している。検索のときに中国語が打てればかなり使える。
以下、中国で有名な動画サイトをご紹介。
中国でYouTube規制と戦って悶々としている方のお役に立てれば幸いだ。
コメント
あいうえおにぎりさん
コメントありがとうございます。
この記事の前提として以下のものが抜けています。
1.Googleには履歴(閲覧/検閲)を残さない(履歴機能オフ)
2.キャッシュやクッキーは都度削除している
3.ブラウザにはプライベートデータを保持しない設定
ここまでヒステリックにやった人がさらにYoutuberが気に食わないときは…といった記事です。
まぁ,私のことなのですが…(笑)
YouTubeを長期間使ってると自分にあった動画がピックアップされますよ。