シンガポールで言語療法について調べたが、ほとんど情報がなかったこと、そしてこれからの克服に向けて備忘録を兼ねて記事化。
3歳なのに言葉をしゃべらない/自閉症?
まず、わが家の状況から。家族構成は5人で…
- 私(日本人)
- 嫁(中国人)
- 3歳児(男)
- 1歳児(女)
- メイド(フィリピン人)
3歳になる息子は、1歳半前にはひとりで立って歩いてパズルで遊べる子。しかし、肝心の言葉が一切でてこない。人それぞれだと思って見守っていたのだが、3歳児健診を過ぎてもしゃべる様子がない。さすがに医者からこれはレアケース(20-30人に1人)と指摘を受ける。
シンガポールに移住して、2歳半過ぎても言葉をしゃべらないのでインプットを強化しようということでPreSchool(保育園)に平日は通学開始。通学し始めてからは以前に見られなかった行動を取れるようになる。たとえば…
- 靴を一人で着脱
- 衣服を一人で着脱
- おもちゃを片付ける
- 手を一人で洗う
しかしながら、言葉は相変わらず出てこない。そして、上述の医者の指摘である。このまま見守ることもできたのだが、以下2点を懸念。
- 言葉がしゃべれないので友達作りができない
- 交流先が限定的なのでさらに言葉を発する機会を失って悪化
英語しゃべれないから外に出ない or 日本人界隈に引きこもってさらに…というのとよく似ているかもしれない。
ただ、言語療法に行く前に物理的に問題がないのかも念のためチェックを行った。具体的には…
- 聴力の問題
- 運動の問題
- 知能の問題
聴力は正確なテストには本人からのレスポンスが必要だが、ここが期待できないため2箇所行って2箇所とも問題ないとの所見をもらう。運動と知能については割愛するが、問題ないと見立てたため言語療法に進む。
シンガポールの言語療法
シンガポールで言語療法をしようとしたとき、ネットに日本語の情報がほとんどない。あっても10年以上前の古い情報で、対応できる人がいるかもあやしい。しょうがないので独自に探して見つけたのが次の2種類。
1つめはプライベートレッスン。言語療法の資格や経験を持つセラピストが個別に開いている教室に行く方法である。
2つめは医療グループが抱えているDevelopment Centerに行くこと。こちらも1と同じ資格や経験を持ったセラピストがいるが、前者が個人なのに対して後者は法人主体であることが異なる。
実は2つとも試してみたのだが、後者を継続することにした。理由は環境のよさと医療機関が背後にいるので、医者へのフィードバックとあわせ技で効果が期待できるだろうという予測である。
Development Centerの様子とお値段
”(Child) Development Center”等で検索すると大量に出てくる。今回、訪問したのはHealthway Medical Group系列のSBCC Child Development。
場所はNovena駅に隣接されているMedical Novenaという病院が密集したビルの1画。詳細な場所はGoogle Mapsにて。
このセンターが行うのは言語療法と能力的には十分だがさらに強化するための2本立て。わが家は前者となる。
このセンター、木材を多用した教室作りになっていてあたたかい印象を受けた。受付の裏側と対面に教室があるのだが、反対側も学校のような雰囲気。
中の様子がうかがえるように窓がこしらえており、父母も安心して預けられるという具合。近くに両親がいると集中できない子への配慮もあるのだろう。
教室はそれぞれ作りが異なっており、初回のレッスンでは運動場を兼ねた場所に通された。写真の奥側にはプレイグラウンドのような場所があり、この手前に机があってそこでセラピストが何の問題なのか?を調査。
初見ではプライベートのセラピストと同じで視聴覚や運動能力、知能の問題の可能性は低い。引き続きレッスンを続けると同時に家庭でもトレーニングしてくださいとのこと。
なお、気になる1レッスンあたりの価格は225SGD(約18,000円)。さすがシンガポール。別の方曰く10年前で160SGDだったらしいので、相場はこの程度なのだろう。
効果のほどは?対応策は?
手術や投薬で治るものではないので、すぐに効果が出たわけではない。ただ、プライベートレッスンやこの訪問くらいからパパやママを連呼するようになり、自発的にしゃべるようになった。
なお、セラピストから言われた家庭でやってほしいことは以下のようなもの。
- 口内を刺激するためのマッサージや歯磨き
- アクションや状態に紐付けた呼びかけ
- TVやスマホの時間を削減(禁止が一番)
- 道具を使った遊びを増やす
- 家庭内外での言葉を統一
1番めのマッサージ除けば、実はすでにやっていることだったりするのだが念入りにやることとした。
TVやスマホはお手軽なのでついつい頻繁に使っていたのだが、これも可能な限り制限。反発を受けるかと思ったのだが、この時間を削ったところ子ども同士で遊ぶ機会が増える思わぬ効果。
最後の言葉を統一というのがなかなか難題で、わが家の場合…
- 私(日/中/英)
- 嫁(日/中)
- メイド(英)
- 学校(日/中/英)
- 嫁知人界隈(中)
- コンド界隈や学校関係者(英)
- TV等のコンテンツ(英)
と、バラバラ。仕方がないので中国語に寄せて効果のほどを見ているところ。ただ、下の子は学校を除くこの環境で、中英をしゃべりはじめている(おおよそ10語程度)ので違うような気も。
継続して言語療法を受けるのでアップデートがあれば、情報を追加していく。
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