日本語=カモネギ?
ジャパン・プレミアムをご存知だろうか。一時期、日本の金融機関が海外で資金調達をするときに上乗せされていた金利のことだ。ネットでもあるあるなのでご紹介。
この用語は金融向けだが、メディアでも取り上げられていたので、言葉だけは知っている!という方も多いはず。私は「日本語」という名のもと割高設定になっているものもジャパン・プレミアムと呼んでいる。
海外からの家具やアクセサリーなど実商品は、輸送費や保険料、関税があるので割高になるのはしょうがない。しかし、サービス(特にネット上)が割高になるのは納得ができない。
割高な日系VPN
ジャパン・プレミアムの典型例がVPNである。以前からこの話題を取り上げているが、2年近く経った今でも相変わらずだ。
どこの日系VPNもサービスレベルは同じで、検索上位5社を見てみると…
- サーバ所在地は日本+αのみ
- サポートはメールだけ
- トラブル時の対応は平日の昼間のみで週末除く
- 接続アプリなし(手動設定のみ)
セールスポイントが「日本語」と「同時接続数」くらいしかない。ここ2~3年で個人事業のVPNが急増し、同時接続数の上乗せと価格競争に陥っている。当然だが、同時接続数が増えてもサーバ容量を大幅に引き上げているわけではないので、1デバイスあたりの速度は低下する。失ったユーザを補うために広告をバンバン打つのでさらにユーザを詰め込む…というまさに悪循環である。
なお、個人事業主レベルなので8月に起きたVPN障害の標的外かと思ったが、8月末~9月頭にかけて障害ニュースを出しているのでメリットなしである。
同機能でも価格差が約8倍
ほかにもあるネット上のジャパン・プレミアム。検索エンジン向けの最適化を業界ではSEOと呼ぶのだが、この業界のジャパン・プレミアムもかなりひどい。少し前だがSEO統合ツールのニュースリリースがあった。
機能は大きく3つ。数字は最も安いライトプランでのもの。
- 競合サイトとの比較・分析(3サイト)
- キーワード変動分析(300個)
- PDF出力・レポート配信
1ヶ月の費用は約22,000円。同じ機能を海外大手サイトの1つBacklinksで見てみると…
- 競合サイトとの比較・分析(4サイト)
- キーワード変動分析(400個)
- PDF出力・レポート配信
- 5,000サイトのバックリンク追跡
- 4ドメイン、複数ユーザで利用可能
これだけついて約8,000円ほど。私は個人ユーザなので最も安い約2,500円のプランを使っている。ほかにも細かい分析をしてくれるWoorankも使っているが、こちらは約4,000円。
ページ表示速度からタグの付け方まで分析してくれる上に、マーケター向けToDoリストがついてこのお値段である。割高なプランを選んでも月額1万円弱である。単純に金額比で約2倍だ。
さらに、このBacklinksなどは複数ドメイン(複数サイト)をそれぞれ管理可能である。Refractはドメイン数をいくつ管理できるか言及ない。機能としてあるならば宣伝するはずなので、おそらく1ドメインのみではないか。そうすると日本語対応というだけで価格差は約8倍になる。
日本語だけ!で無駄なコストを払わないようカモネギは避けたいところである。
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