玉石混交のeBay
先日、ネットでスマホ(台湾HTC)を購入。届いたモノを見てちょっと仰天。香港の業者は安心かと思ったら、その裏には大陸中国人がうごめいているというお話。
世界最大オンラインショッピングサイトことeBay
HTC One (E8)をオンラインショッピング大手のeBayで購入。このサイトは、日本で知名度があまりないが、楽天市場のモデルとなったオンラインショップの元祖。楽天市場同様、数多くの個人・法人がいろいろなアイテムを出品しており、とても便利。楽天市場が6,200万PVに対して、eBayが約10倍の6億PV。世界ランキングでもほぼ10倍の差なので、海外でeBayがどれくらい強いかわかるだろう。
今回は、中国ユニコムでLTEを使いたかったこと、日本のSIMも挿したいので2枚刺しができるスマホを探したところ、冒頭のE8が良さそうだったので、eBayで検索。同一の製品が6万円オーバの中、とある香港の業者だけ4万円台とかなりお安い。怪しさ満点だったが、怖いもの見たさも手伝って購入。ここから苦難の道が始まる。
待てど暮らせど発送が始まらない
eBayは購入から発送、返品までがシステム化されており、業者が発送すると自動で追跡が始まる。ところが、今回の業者は一向に始まらない。メールをしても反応が鈍く、得られた回答が中国の春節間際なので品薄になっているとのこと。ここで少しやな予感がよぎる。
おまけに、この業者は英語がかなり下手。時制を間違えたりするのは日常茶飯事で、動詞が同一センテンスに2個、3個あるなどコミュニケーションがしづらい。なかなか発送しないので、キャンセルかけようとすると、もう出荷したよ!と慌てて発送。ここで、再度やな予感がよぎる。まるで、出前を受けた蕎麦屋状態。
そして、届いたのは…
数週間後、届いた。しかし、何かがおかしい。まず、電源投入時に出てくるのが「チャイナユニコム」のプロモーションロゴ(参照:联通沃_百度百科)。そして、ロゴの下には怪しげな警告文。
英文の意味するところは「このAndroidビルドは開発目的であり、HTCのライセンス許可なしに配布することは禁止する」と。
この香港の業者は電話番号を公開していたので、電話してみると「このバージョンのHTCスマホは、物理的に2枚挿せるが、待受ができるのは事実上シングルSIMのみ。そこで、rootを取得した上で、ソフトの一部を改造してる」とのこと。実際、Androidの中を見てみると、すでにroot化がされているなど突っ込みどころ満載。
このスマホの出元はどこなのか?
起動時にチャイナユニコムのロゴが出てくることから、この本体自体中国で流通していたものだろうと推測。実際、このスマホを裏返しにしてみると、中国で購入または入手した場合にしかないラベルが貼られている。
香港の法人は、登記と諸手続きさえ整っていれば、日本と同様設立ができる。この業者が春節前後は手続きが出来ないと言っていること、このスマホのエディションと後ろのシリアル番号から推測するに、もともと中国大陸で出回っているものを流用して販売しているのではなかろうか?その証拠に、このAndroidはもともとGoogle Playが入っていなかったようで、あとからインストールされている(中国大陸版にはGoogle Playが入っていない)。
実はeBayに限らず、ネットでショップが表示している香港は、かなりの数が実態が中国にある「登録だけ香港法人」が多数含まれている。広州や深センに住む中国人が、代行業者を利用して香港に法人を登記。店舗所在地を香港と記載した上で、出店するケースは少なくない。もちろん、全部が怪しいショップではないが、気をつけたほうがいいと言える。
安いものにはわけがある。を実体感した1アイテムだった。
コメント
コメントありがとうございます。
この手のハプニングは交通事故だと思っています。うまく行くときもありますし、こういうトラブルもあるのでしょうがないですね(笑)
自分も先日Amazonで携帯を購入しました。機種はsonyのexperia C3です。値段も1200元以下でした。いい買い物をしたと安心していましたが、こういう事を知ると勉強になります。これからは安易な購入は避けようと思います。