下品なキーワードを規制せよ!
中国のインターネット監督部門は、近日中に25のキーワードを制限する新たなネット制限を発表した。目的は、中国のネットワークにあふれる好ましくない表現を排除し、文明化を推めるというものらしい。規制強化は一向に止まりそうにない。
フィルタリングの強化
中国共産党中央インターネット安全情報化領導小組は今月初めに、標準中国語でいわゆる「Fワード」に当たる言葉など、中国のネットにあふれる「品のない言葉」を例に上げ、これらを規制する旨を発表した。この発表と前後して、中国ネットワーク測定室(人民网舆情监测室)は中国ネットワークにあふれる低俗キーワードの調査報告書を交付しており、これを受けての行動といえる。
もともと習近平の登場後、愛国心を植えるための愛国教育、広告を増やすとともに、中国共産党の脅威となるような(特に海外)情報媒体の規制強化や監視機構の強化を行っており、これの一環である。これらキーワードをフィルタリングするだけではなく、これらを含む既存コンテンツの削除を予定しており、ネットワークへの監視がより一層強まりそうである。
フィルタリング機能テスト中にバグ?
この発表前後にネット上でとある現象が話題になっている。危険キーワードを含んだ数字の送金ができなくなったというものだ。
テンセント・ホールディングス (騰訊)のメッセージアプリ、微信を通じて、利用者が北京で「64」と「89」という数字を含む金額を送金しようとしたところ受け付けられなかった。
利用者が89元、6.4元といった額を含む送金を試みると、微信の画面に「取引エラー。後ほど再試行してください」というメッセージが表示された。これらの数字を含まない送金は通常通り可能だった。
実はフィルタリング強化に参加しているメンバにこのテンセントが含まれているのである。時期といいバグの内容といい、偶然すぎると言える。中国共産党が推める金盾に各コンテンツ業者が参加に入り、一大ネット規制・検閲を開始しようとしているのではないかと推測する。
いずれにしても、習近平の登場で中国は(外国人にとって)暗黒時代を告げる不吉な人物として歴史に刻まれそうである。
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