年末の東京に戻る予定があったので、ついでに上野の中国食材を売る店舗をチェック。以前より中国人がかなり増えているようで商売繁盛のようだ。
東京三大中国人街
在日華僑向けに出ている新聞や雑誌、統計発表の範囲でよく目にする中国人が多い場所は新宿、池袋、葛西・江戸川エリアである。この3エリアは語学学校や大学・専門学校の付近に近いこと、都内の中では物価が安いとあって集中している。
アメ横・亜洲食品
上野はちょうど東京の東と西に住む中国人にとってアクセスがよい上に、観光客が多いこともあって商売の場所としていいのであろう。アメ横に入って目に入るのがこの亜洲食品。
店員はすべて中国人。扱っている食品は生肉含めて豊富である。加工食品は3~4割くらいが台湾から。それ以外の加工食品や調味料は中国大陸からのものである。
加工食品に中国大陸製が少ないのは売れないからであろうか?
中国食材の総合店・アメ横センタービル
中国食材で特に生物(ナマモノ)が欲しいのであれば、アメ横センタービルが一番便利である。1階から上は普通の店舗であるが、地下の食品売り場が中国化している。
場所はアメ横に入って、左右に別れる三角地帯に建っている。このビルの地下1階に降りる。
取り扱う食材もとても豊富。調味料はもちろん、麺類や先日紹介した山東煎餅などもおいてある。どう見ても日本人が好んで食べるとは思えない真っ赤な唐辛子液体なども。
もちろん、饅頭を始めとするよく食べるものもおいてある。
小肥羊(中国しゃぶしゃぶチェーン店)の鍋スープのもとなども売っている。在日中国人がWeChatなどで上げているしゃぶしゃぶパーティーなどで使っているのもここから来ているのであろう。
パクチー(香菜)も以前より値上がりしつつも国内産と中国産それぞれ販売されていた。中国産はわざわざ空輸しているそうだ。
店員はほとんどが中国人で、やってくる客層は聞いている言語の範囲では中国人半分ほど。そのほか日本人・タイ人・フィリピン人などのようだ。
日本ではスープの出汁にしか使われないような部位なども買えるので、中国人にとっては大喜びである。
路上の小吃店舗
今回、上野に来て特に感じたのが小吃のお店が増えていることである。
点在するエリアは狭く、アメ横センタービルから次の交差点までのわずか十数メートルの範囲である。そこに以前は2店舗ほどしかなかったのが、今回数えたら6店舗まで増えていた。
店員は北方系の人が多いが、客層はさまざまである。台湾人もここへやってきて小吃を食べているようだ。
この许黑鸭は中国大陸で有名なチェーン店の名前をパクってきたのだろう。本家本元は子供の絵柄なので、同一店舗とは思えない。
価格カルテルを結んでいるのか、それとも実は同じオーナーが出店しているのかは分からないが、どの店も価格が同じである。協調性のない中国人もお金に関しては一致団結といったところか。
私がこの日頼んだのは咖喱牛肉粉丝汤(カレー牛肉スープ・300円)と煎饼果子(卵を巻いた中華クレープ・300円)、あと油条(中華揚げパン・200円)である。
どのお店も大繁盛で、席を確保するのはもちろん、注文してから出てくるまでとても時間がかかった。ただ、中国と異なり忘却されなかったのはまだマシである。
大阪にもあるチャイナ朝市
法務省が発表している在日外国人の統計によると、長らく外国人トップだった朝鮮人(北朝鮮・南朝鮮)を抜いて、中国人がトップに躍り出ている。その中国人が最も多い地域は首都圏である。次に多いのが、研修生が群がる東海エリア。そして、西日本の中心である大阪だ。
在日中国人が最も多いのは東京都で人口100人あたり1.25人。以下、埼玉県、千葉県、岐阜県、神奈川県と続いている。
東京都、千葉県、埼玉県といった東京周辺部ではコンビニや飲食店などで働く中国人が多いことが理由だと思われる。また、岐阜県、愛知県は製造業の事業所が多く、工場労働者として中国人が多数働いていると思われる。また、神戸や横浜、長崎には中華街もあるが、全国レベルではそれほど大きな影響を与えていないようだ。
そんな大阪にも小さいながらチャイナ朝市がある。別記事で取り上げているので、興味がある人は見てほしい。
日本に戻って中国の味が恋しくなったら、東京・上野や大阪・門真に行くのはいかがだろうか?
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