武漢肺炎:メイド転籍期間が7日間から14日間へ延長

シンガポール
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武漢肺炎後の経済活動再開に向けて、政府や民間が動き出している。シンガポールは多くの世帯が共働きなので、学校再開とメイド確保という主軸でも動きがあるので記載。

シンガポールのメイド事情

シンガポールは、アジア(産油国除く)平均所得が最も高い国。IMFが発表している2019年12月版 ”World Economic Outlook Database”では、国民一人あたりの収入は103,181USDで 日本(同46,827USD)に2倍以上差をつけている。

アジアの金融センターやハブ空港の整備、高所得者を優遇する政策などが理由としてあげられるが、女性の就業率が高く、結婚・出産後も働く共働き世帯が多いことも見逃せない。

35~49歳の世帯主の家族で12歳未満の子どものいる世帯の場合、共働き比率は2015年時点で63%と高い。

JETRO シンガポール概況と日系企業の進出動向

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/3ac7b183d0b49859/20190002.pdf

この仕組は香港と同じで、家の雑多な仕事を外国人労働者(いわゆるメイド)にお願いして、女性の社会進出を支援する制度が整っている。

わが家でもメイド(シンガポール用語では”Foreign Domestic Worker”略してFDW)を雇っているが、Circuit Breaker前に雇用していたこともあり大いに助かっている。毎月メイドのサラリー(600S$)とメイド雇用税(300S$)に雑費が掛かるので10万円ほどだが、その金額で自分の時間と手間から解放されるのでコスパは最高である。

家事自動化計画-メイド(FDW)を雇うまで(メイド探しから面接まで)
メイドを今回雇入れした。要らないだろうと思ったのだが、諸事情(後述)から踏み切った。単に家事にかかる手数が減って楽になる以上のメリットを得られた。メイドの探し方や手続きの流れを紹介。

さて、そのメイド事情であるが…雇い主とメイド双方が一発で相思相愛となるケースはとてもレア。いろいろな事情で解雇(または辞職)→新規雇用ということは多いらしい。メイド雇用主のグループやコミュニティを見ると新規募集のメッセージがたくさんあり難しさが実感できる。

エージェントが半年や1年以内であれば、実費を除いたメイド探しの費用を免除しているのもそういった事情を反映している。

メイドの就業許可や入国が困難に

さて、ここに今回は武漢肺炎問題が加わる。

まず、メイドと契約を締結したあとに、就業許可(Working Permission)を取得する必要がある。Lockdownが始まる少し前(3月半ば)から就業許可がほとんど降りなくなっている。運良く取得した場合でも、現在は外国人の入国を原則禁止している。例外は雇用主からMOMに依頼して事情を認めてもらった場合くらいである。

シンガポールはASEANと密な経済関係にあるため、加盟国が発表した内容を追随するケースが多い。今日付でタイ政府が国際線のタイへの乗り入れを6月末まで延期する発表をしており、シンガポール政府もそれに習うのではないかと考えられる。

上述のとおり経済再開にあたって、メイドが家事や育児をある程度引き受けないと、出社もWFH(Work from Home)も難しい。しかし、入国を再開して再拡大させるのも政府としてはできない。

この状況下でMOMは、現雇用主がFDWとの契約を解消する場合、次の雇用主が見つかっていない場合でも解消ができるようにしたこと、そして解消された側のFDWには従前7日以内に次の雇用主と契約し就業許可を得なければならないのを14日以内に緩和した。

https://www.channelnewsasia.com/news/singapore/covid-19-foreign-domestic-helpers-travel-restrictions-12742236

が、MOMにはこれについて正式な発表は今のところな。あくまでも現行ルール上でできる範囲内で緩和処置を取っているようだ。

延长special pass的要求,只有雇主能申请,你自己本身不能操作。有网友透露,他直接去到MOM求助,MOM officer即场帮他延长

このリクエストは、雇用主側からのみできて本人からはできない。

Medical Examinationは自動延期

メイドを雇うと定期的に健康診断やチェックを受けさせないといけない。1つは6ヶ月ごとに行われる6ME(Six-monthly medical examination)で、主に妊娠や梅毒の検査、雇用主が希望した場合インフルエンザの予防接種が行われる。

Six-monthly medical examination (6ME) for MDWs
During your migrant domestic worker's (MDW) employment, you must send her for a medical screening every 6 months. This m...

もう1つは一般的な健康診断だが、これはWroking Permissionの更新とセットになる。

わが家のメイドは転籍だったため、5月までに6MEが必要だった。そこへ4月からCircuit Breakerが始まりどうなるのだろう?である。当初、医療機関から予定通り訪問できる(4月末)と電話が来たのだが、その後延長→再延長で6月末までのびのびになっている。

MOMからは4月上旬に以下のメールが来ていた。

While the additional safe distancing measures are in place, MOM has extended the due dates for helpers to complete their medical examinations by 3 months.

(意訳) Circuit Breakerの実施により、MOMはヘルパーの健康診断の受診期限を3ヶ月延長しました。

Employers who receive the medical examination notification letters from 7 April 2020 will see the extended due dates on the letters.If you have received an earlier notification letter, please note that your helper has 3 more months from the due date stated on the letter to complete her examination.If your helper has already completed her examination, no further action is required.

(意訳) 2020年4月7日以降に健康診断の通知書を受け取った雇用主は、通知書に延長された期限が記載されています。それ以前の通知書を受け取った事業主は、ヘルパーが健康診断を完了は、通知書に記載されている期日からさらに3ヶ月間の猶予があることに注意してください。ヘルパーが既に検査を完了している場合は、それ以上の対応は必要ありません。

通知書(PDF)が再発行してくれるのかと思ったのだが、それはなく元通知書がそのまま使えると医療機関から回答あり。不親切だな~。

保育園は6月2日を目標に再開開始

もう1つの柱である保育園は、今週15日から学校関係者を対象に検査を実施している。5月末までに3万人を検査するとのこと。

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6月2日からの再開がすべてのPreSchoolを対象にしているのか、それとも一部なのかはまだ発表されていない。ただ、私が利用している学校はCircuit Breaker終了後から再開するはずだとのこと。

今日、外をぶらぶらしてみたら車も人の数も先々週と比べると激増していた。

あと2週間ほど我慢の日は続くが、出口が見えることは希望なのだなと実感。

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