客層は海外そのもの
11月の頭に日本に一時帰国。訪日外国人向けに積極的なサービス展開をするイオンモールに行ってきたので、そのレポート。
イオンと海外
ショッピングモールの話をする前に、イオンと海外のつながりについて紹介する。イオン系グループは海外に積極展開をしている小売企業の1つである。2008年頃から海外への出店を加速させており、2015年現在で12カ国に多数の店舗を保有している。
(イオン公式サイト PDFファイル)
中国国内では、イオン香港経由で展開する広東省がもっとも出店数が多い。最近では、華東や華北でも出店攻勢を強めており、中国蘇州にイオンモールを開店したのは記憶に新しい。
イオンモールは5月29日、中国蘇州市で2店目となる「イオンモール蘇州園区湖東(そしゅうえんくことう)」をオープンする。イオンを核店舗に専門店約220店で構成する。
ちなみに、蘇州のイオンモールは、延べ面積でいえば成田のイオンモールの1.5倍以上あり国内のトップ15に入りそうな大きさだ。また、同社の海外事業の概要と見通しでは、中国エリアがトップに来ており、その思い入れの強さがうかがい知れる。
中国・アセアン地域でドミナント出店を展開し、成長を加速。
経済成長と人口増を背景に中間所得層が拡大し、モータリゼーションが進展する郊外エリアに「ドミナント出店」を進め、地域でのブランド価値を高めています。
国内でも訪日外国人をターゲットにしたインバウンドセールスを積極的に展開しており、ニュースでも大きく報道されている。
イオンは、訪日外国人旅行客のショッピングの利便性・快適性の向上を目指して、2014年10月から、免税取扱い対応店舗を全国の総合スーパー「イオン」300店舗へ順次拡大するとともに、割引クーポン券の発行や施設案内表示の多言語化など、外国人旅行客向け各種サービスの拡充を図ると発表した。
カードサービス等、訪日外国人旅行客向けサービスを強化(イオン) « ペイメントナビ – カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト
今回、イオングループ店舗のうち海外の玄関口に近いイオンモール成田に行ってきた。
免税と外国語表記が充実
イオンモール成田は、JR成田駅と京成成田駅からかなり離れた場所にある。ただ、駅からバスが出ており、車に揺られること10分ほどで着く。大きさ自体は越谷レイクタウンに比べると小さい。国内客層を意識した越谷レイクタウンと比べると店内の雰囲気はやや異なる。
同モールにあるテナントは、イオンスーパーをメインに160店舗ほど。店舗数からいえばさほど目立つ数ではない。他の店舗と少し異なるのは、海外向けを意識した専門店と充実した外国語表記、そして免税手続きカウンターである。
まず、店内の商品は訪日外国人を意識した作りになっている。たとえば、スーパーの陳列棚は「熱烈歓迎」など中国語表記やタイ語が並ぶ。商品の細かい説明やギフトとしてどれだけ向いているかなどを細かく書いており芸が細かい。食品売り場では、おみやげとしてよく買われている商品が箱単位でおいてあるなど他の店舗とは売り方が異なる。
また、店舗の各レジには免税に関する注意事項が各種言語で表記されている。この注意書きも単なる文章のみではなく、イラストがついておりわかりやすい。ちなみに、免税される範囲は、消費税はもちろん、酒税や関税なども含まれる。
免税カウンターには、免税について説明した資料の他にも各外国語に対応できるスタッフが配置されていた。私が見たカウンタースタッフは、英語、中国語、タイ語などで、それぞれ国旗のバッチをつけているなど工夫がされている。
カウンターの並び場所にも外国語が記載されており、異なる文化の人が来てもルール付けしやすいように配慮がされている。
私は平日の昼間に訪れたのだが、外国人だらけであった。もちろん、日本人もいるのだが、むしろ中国語、タイ語、ロシア語、ハングル語などが耳に入ってきた。日本にいるようにな感じよりは、海外の大型モールでお買い物している雰囲気であった。私の時間帯は春節や国慶節を外したので各種外国語が聞こえたが、表記は常に中国語がトップに来ていること、中国系スタッフが配置されていることを見ると、中華系の客がもっとも多いのだろう。
今回、私自身も免税手続きをして税金の返還受けたので、後日お伝えする。
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