大学教員のネット利用状況について報告を義務化-規制強化は止まらず

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一部メディアが中国の大学の教職員および銀行員に対して、個人のネット利用状況について報告すること、さらにそれらを上層の批准が義務化されたと報じている。中国ネットの北朝鮮化が止まらないようだ。

中国当局高度重视互联网上的所谓“涉密”情况和网上聊天中有无存在政治错误,进一步严加管制网络。据报大学和银行系统需汇报自我网络检查情况,传发讯息必须报上级批准。工作单位监督不要泄密的同时,也检查社交平台聊天是否涉及政治不正确。

(意訳) 中国当局のインターネットにおけるいわゆる”(私人間を主とする)つながり”やチャットにおける(デマなど)政治的な誤りの存在への過度な重視が、当局のネット規制のさらなる厳格化へと踏み出させている。大学および銀行に対して、ネット利用状況の調査および報告と、データやメッセージの転送は上層の承認が必須になったとメディアが報じている。職場単位で情報の漏洩を防ぐとともに、ソーシャルネットワーキングサービスにおける不正確な政治への干渉を監視する。

中国网络监控升级 大学教师和银行员工需网络自查

ネットメディアでは、大学教員が受け取ったとされるネット利用状況の報告書の写真が掲載されている。

掲載されている調査内容は以下の通りだ。

  • 是否转载,转发本单位制发的涉密文件电报(含贯彻上级涉密文件电报精神的文件电报)
  • 是否转载,转发不予公开文件(含不是本单位制发的不予公开文件)
  • 是否转载,转发网站(文件授权发布网站和文件制发机关单位网站)未公开的文件
  • 是否通信中涉及国家秘密,工作秘密
  • 是否在手机上存储敏感信息
  • 是否在公务活动中开启和使用位置服务功能
  • 是否使用未经国家电信管理部门进网许可的手机
  • 是否使用境外机构,境外人员赠送的手机

主たる部分を意訳すると以下の通りだ。

  • 所属する職場が管理する機密文書やデータを転載・転送の有無
  • 公開するべきではない文書(データ)の転載・転送の有無
  • 未公開文書(データ)の転載・転送の有無
  • 国家機密や仕事上の機密情報へのアクセスの有無
  • スマホ(携帯)に注意するべき情報の有無
  • 公務中に位置情報サービスの利用の有無
  • 国家電信管理部が許可していないスマホ(携帯)の利用の有無
  • 国外テクノロジおよび外国人から受領したスマホ(携帯)の利用の有無

主に職員やスタッフが所有しているスマホ(携帯)などのネットワーク利用状況について、購入日、主たるソーシャルネットワーキングサービス(アプリ)、利用頻度および未公開文書や国家機密情報の保持について自己申告の報告を求めており、報告内容について署名が必要なようだ。

中国のネットワークにつなげる端末は、管理番号が振られている。購入のときに既にネットワーク利用の規約に同意・署名が必要だが、端末は中古で別の人の手に渡ることもある。本人と管理番号の一致を目的としているのかもしれない。

別のメディアでは、これら以外に中国国外のメールアドレスの保持やVPN利用(写真の報告書における使用境外机构が該当か?)についても報告が必要だとしている。

中国に限らないが、個人情報が意図的または意図しない形でネットに流れる事件が絶えず大騒動になることは少なくない。センシティブな情報をしっかり管理するのはプライバシー保護の観点からも妥当である。

しかし、戸籍情報の管理、電子身分証の実現、さらに端末やネットワークの情報整理を当局がすすめておりリアルとオンラインの一括管理が目前なのはお伝えしたとおりで、今回のレポートもその一環であろう。

中国政府は、年末から身分証の電子化(オンライン化)に踏み切った。実施地域はまだ限定的だが、今後全国へ展開される。中国当局がおしすすめるオンライン化がもたらすものはなんだろうか?

この報道をしているメディアは多くないので信憑性について必ずしも高くない。しかし、QQ日本人会において社内の共産党員が中国政府への同調を求めるメッセージが流れている等の情報が流れており、まったくのデマとは言えない。

いずれにしても、中国のネット規制がさらに厳しさを増しているのは間違いなさそうだ。