中国当局、香港・台湾曲中心に120曲を禁止

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規制を次々と発表

中国当局、香港・台湾曲中心に120曲を禁止

中国当局がネットで流行の120曲を暴力的として禁止した。理由がみだらで暴力的とのこと。これら曲を公開している場合、ネット上から削除しないとサイト管理者を厳重に取り締まるとしている。当局の規制は暴走気味である。

アニメの次は流行曲

中国人民共和国文化部(日本の文部省相当)は、ネットで出回っている曲のうち120曲をブラックリストとしてまとめて公表した。これらの曲は、张震岳、罗百吉、黄立行、MC HOTDOG、麻吉など香港・台湾歌手で25%占める(ブラックリストはこちら)。理由は、みだらで暴力的であることに加えて、社会に対して犯罪を助長するとのこと。

今回の禁止は、単にネット上に限らず公演を含めているようだ。表現の自由が省庁の発表で決まってしまうところが中国らしいと言える。今回範囲に入っている歌手の数名は、去年の暮には禁止対象となっていたようで、今回正式決定ということだろう。

有网友在朋友圈爆料称邓紫棋、黄秋生、杜汶泽三位艺人被文化部封杀,而邓紫棋的演出除了之前签完的合同以外,今后的商演,产品代言等一律遭到禁止。

もともと、歌詞の中に過激な表現が含まれていたので、当局と確執があったのかもしれない。この文化部は、今年の春にも日本製アニメを禁止しており、これからも他の分野に乗り出してくるのは想像に難くない。

許可を受けていない外国のテレビドラマを取り締まってきた中国のメディア規制当局が、今度はアニメにその矛先を向けている。中国文化省は今週、ウェブサイトで閲覧できる違法アニメ作品のブラックリスト(削除対象作品)を公表した。ほとんどが日本の作品で、複数の主要動画ストリーミング(逐次再生)サイトのコンテンツとなっているものだ。これらのアニメ作品は「未成年者を犯罪行為に走らせ、暴力、セックス、テロ行為をあおっている」と文化省は指摘している。

中国、「暴力あおる」和製アニメの規制に乗り出す

ちなみに、この規制については本サイトも取り上げている。

IT国産化のための布石か?

中国当局、香港・台湾曲中心に120曲を禁止

中国政府が正義と公平のために物事を行うということは、1,000年経ってもあり得ないので裏があるのだろうと思った矢先に次のような記事が発表されていた。

Last week, the National Copyright Administration of China said 2.2 million songs have been removed from online music platforms in China, after the government copyright watchdog last month ordered service providers to remove unlicensed music from their platforms by the end of July.

China Steps Up Fight Against Online Music Piracy – Digits – WSJ

ネット検索最大手の百度、QQやWeChatの元締めであるTencent、そして中国版楽天のアリババが揃って海賊版の取り締まりに、段階的ではあるものの協力するとのことだ。これらの3社はオンラインミュージックや版権を持っているので、海賊版を撲滅させて正式版を販売することで、自らはコンテンツを作らずに、上がりの一部を徴収手数料としてピンハネするようだ。

もともと、中国当局はオンラインコンテンツの権利強化を発表しており(参考記事:中国ネットメディアの版権管理強化)、これに沿った実益の分配を公表したと言える。中国はタクシーもそうなのだが、権益の元締めが何もしないで濡れ手に粟、その残りを多くの企業やら人やらで争奪戦をするという社会であり、その構図を再認識させられた。

中国と蜘蛛の糸

中国当局、香港・台湾曲中心に120曲を禁止

ここまで書いて、思い出した小説がある。それは、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』だ。あらすじは次のとおり(Wikipedia:蜘蛛の糸より)。

極楽からの蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸を登れば助かる」と考え、糸につかまって昇り始めた。ところがふと下を見下ろすと、数多の罪人達が自分の下から続いてくる。このままでは重みで糸が切れるだろう。カンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。下りろ」と喚いた。すると蜘蛛の糸がカンダタの所から切れ、彼は再び地獄の底に堕ちてしまった。

自分だけが助かろうとし、結局元の地獄へ堕ちてしまったカンダタを浅ましく思ったのか、それを見ていた釈迦は悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。

中国社会と言うのは拝金主義がはびこる地獄みたいなものだ。拝金主義がここ10年で特に悪化していて、高学歴の人ほど結婚に躊躇するという記事が取り上げられているほどである。

先日、中国人の旧友に北京で会った。友人は日本の大学に学び、その後15年ほど日本で働いていたが、現在は中国に戻って北京にある会社の取締役になった。順風満帆、あとは結婚するだけかと思ったが、中国ではエリートほど結婚には二の足を踏むというのだ。一体どういうことなのか。彼が語った当世、中国の結婚事情とは。

もう中国には純愛など存在しない 文化大革命が壊した中国の伝統的倫理観 | JBpress(日本ビジネスプレス)

聞いた話では、上海界隈だと愛人価格は月1万元(約20万円)かららしい。もっとも、小説の「蜘蛛の糸」と中国の状況が異なるのは、残念ながら蜘蛛の糸で這い上がったところも伏魔殿という世界ではあることだろう。