中国で正規のSkype(スカイプ)を使う方法(2017年版)

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中国独自Skypeを止めて正規版を使おう

iOS向けのApp StoreでSkypeが検索できなくなっている。中国当局の指摘で一時的に非表示になっているようだ。Skypeには中国当局が監視できる中国版があるのだが、監視機能のない正規版を使う方法をご紹介。

中国向けSkypeはプライバシーなし

あまり知られていないことだが、Skypeには2つバージョンがある。日本で多くの人が使っており、Windows 10では標準で搭載されている正規版(国際版)と、中国向けに機能改修がされている中国版である。

前者はApp StoreやGoogle Playからダウンロードできる”一般的”なSkypeである。後者は以前はTOM Skypeと呼ばれており、検閲機能を搭載した中国向けアプリである。この特殊な機能は、ニュースメディア中心に取り上げられたことがあるので、知る人ぞ知る仕様である。

VoIPサービスのSkypeは4月19日、同社の中国のパートナーが顧客のインスタントメッセージ(IM)の会話を検閲していることを認めた。
Skypeの場合、同社のパートナーTom Online(香港の大手メディア企業TOM Groupの子会社)が国内の法律に従うために、テキストチャットの特定のキーワードを取り出せるということを意味する。

Skype、中国でのIM検閲を認める

この中国国内版Skype(TOM Skype)は、2013年11月に開発終了となっており、TOMグループとの合弁解消により、消滅した。その後、Microsoft自身がブランド展開をしている。

Microsoftは現行のSkypeについて、検閲機能の言及をしていない。しかし、中国でサービスを展開する場合、中国当局が関与できるバックドアツールの実装が求められる。今回の非表示について、米アップル社は以下のコメントを出している。

中国公安省が同社に多くのVoIP(IP電話)アプリが国内法に従っていないと通知してきたと説明。こうしたアプリは中国のストアから削除されたと述べた。

同じVoIPツールのLINEは非表示にされた上に、中国国内のサーバ撤去により利用できなくなっている。中国当局が言うように検閲していないのであれば、中国国内にサーバがなくてもLINE本体のサーバに接続して使えはずだ。しかし、それができないことを考えれば、Skypeも中国国内とみなした通信データを中国当局に提供していると考えるのが合理的だ。

つまり、中国版Skypeにはプライバシーがないということである。

Skypeのダウンロードサイトがポイント

中国当局が今回指摘をしたSkypeの非表示問題。影響の範囲は以下に限られている。

  • iOS向けApp Store(アプリストア)
  • 小米应用商店などAndroid向けアプリストア

これは言いかえると、ここ以外から取得できれば正規版Skypeが手に入る。しかし、一筋縄ではいかない。

検索サイトから検索すると?

まず、中国の検索サイトでSkypeを検索すると中国版Skypeが表示される。中国版かどうかは、サイトのドメインを見ればわかる。中国版は”skype.gmw.cn”となっている。

正規版のSkypeは、”skype.com”がドメインである。SkypeがMicrosoftの製品の1つなので、同社のロゴが入っている。

では、中国の検索サイト以外を使ったらどうだろうか?2017年秋にYahoo! Japanの検索機能が規制されてから、日本人に馴染み深いGoogleもYahoo!も使えない。

確定ではないが、中国当局がYahoo! JAPANの検索機能を規制しているようだ。同サイトのほかの機能は表示されるが、検索機能が使えない。そこで、日本語が使えるほかの検索サイトをご紹介。

そこでInfoseek(インフォシーク)を使って検索してみると…

正しく”skype.com”の検索結果が取得できた。そこで、このままクリックをして公式サイトへ行こうとすると…

中国版Skypeである”gmw.cn”ドメインに転送されてしまう。Microsoftが中国アクセスの場合は、时光谱信息技术(上海)有限公司が管理するサイトへ転送しているようだ。

単純に公式サイトからダウンロードする場合は、VPNを使って身元偽装する必要がありそうである。

では、VPNを使わない方法はどうだろうか?

パソコンでダウンロード

パソコンの場合は、かんたんだ。抜け道が多数ある。

中国当局が把握していないダウンロードサイトを使えばいいのだ。有名どころであれば以下のようなサイトで、『Skype』と打てばダウンロードができる。

ソフトニック(日本語版)

Uptodown.com

ソフトニックはダウンロード時に”softonic.com”ドメインを使っているが、こちらも規制されていない。

iOS(iPhone)でダウンロード

iOS(iPhoneやiPad)向けでダウンロードする場合も、かんたんである。なぜなら、Apple IDを複数作っておけばいいからだ。

詳細は下記にて解説しているので、こちらを読んで欲しい。

中国政府からの要望で、米アップルが中国ユーザ向けのApp Store(アプリストア)からVPNアプリを削除した。中国にいるユーザはどうしたらこの規制を回避してダウンロードできるのか?

Androidでダウンロード

やや面倒なのがAndroidの場合だ。

まず、先述しているとおり中国国内のアプリストアは禁忌である。すべて中国版だからだ。ほかの手段としては、APKを集めたサイトからダウンロードする方法だ。こちらも有名どころであれば、以下のサイトである。

AndroidAPKs.com

ただし、iOSの場合は規制を回避した場合でも、アップルの正規サイトからのダウンロードになるが、Androidの場合はGoogleが推奨しない方法になる。これには常にセキュリティ上のリスクがつきまとう。

可能な限りVPNを利用した正規の方法をおすすめする。

Android上のアプリケーションは、Googleが提供する”Google Play”上でダウンロードするのが一般的。しかし、Googleを完全に締め出している中国では、ちょっとしたテクニックが必要なのでご紹介。

Skypeはいつまで使えるのか?

気になるのは、こうやって取得したSkypeがいつまで使えるのか?である。

同じVoIPアプリのWhatsAppは今夏から定期的に規制されている。中国当局も完全な遮断ができず、通信が不安定化しているようだ。最後は、LINEと同じ運命をたどるだろう。

中国当局はFacebookなどネット企業の幹部と繰り返し接触しており、部分的な開放を示唆する発言もある。一方で、インターネットの管理権については従来の姿勢を崩していない。

中国でインターネットに関する国際会議が開かれ、出席した最高指導部のメンバーは、インターネットについて経済成長のために活用する必要があると強調する一方、批判があるネット規制に対しては、「主権」の問題だとして正当化しました。

中国 ネットの必要性強調も規制は正当化

Microsoftが柔軟に当局と協調する間は使えるが、その後は読めないが正しい。

もっとも、私はここまで過敏にやっていない。理由は、音声が録音・傍聴されていても、リアルタイム解析の技術が追いついていないためだ。テキストメッセージは、翻訳精度の向上しているので、当局が感知できない方法が望ましい。しかし、音声であればVIPでもない自分は、大した会話もしていない。聞きたければ、どうぞ!である。

皆さんの参考になれば幸いだ。