中国の地図情報(地図データ)は要注意

シェアする

地図データは国家機密

去年リリースされて何かと話題のポケモンGO。中国での展開が期待されていたが、中国当局から正式に拒否された。

立ちはだかる地図問題

ポケモンGO、中国で禁止 「地図データ利用」が国防上の脅威に

今回の問題は、中国の地図データ利用が拒否されたためである。中国に進出するソフト企業でたびたびこの問題は取り上げられる。中国では、地図情報や地図データが国家機密扱いになっているため、これらを利用したシステムを外資が開発・提供することが難しいのだ。

地図情報・データには、単なる位置情報(いわゆるGPSの緯度・経度)はもちろん、そこに何があるのか、その建物がどういう形状をしているのかも含む。よく測量で使われるシェープのようなGISデータもこれに含まれる。

そして、これら地図情報・データはの測量、地図作成を目的とした情報収集(測量行為含む広い範囲)、収集したデータの編集・加工、その利用が法律と施行令で制限されておりがんじがらめといったところか。

利用側も罰則が…

これらの制限は”中华人民共和国测绘法”という法律で大枠が決められており、細かい内容を”地图管理条例”などで決めている。同法の総則では『国家主権』の4文字が乱舞しており、かなり厳しい。

外資企業はもちろん、中国企業も同じ制限を受ける。そのため、中国で販売されているカーナビや地図アプリでは座標位置の情報を確認できない。ローカルに保存されるデータは難読化がされており、地図データを利用したシステムは有資格者が構築・管理をしなくてはならない。

ちなみに、測量では日本人も過去に拘束されている。

「詳細な地図は国家機密に属する」違法な測量・地図作成の日本人男性を逮捕―陝西省

これらの地図情報・データを無資格者が構築すると、構築した側は犯罪になる。ただ、このシステムの利用者にも罰則が適用される。越権行為も含まれるので、中国のようにアバウトにシステム作る世界では、利用者も知らず知らず違法行為をしている可能性があるのが恐ろしいところだ…。

外資企業も利用許可の申請は可能。だが…

一応法律上、外国企業も地図情報・データの作成やサービスを申請することができる-”資格がある”等の積極的なものではなく、”禁止されていない”という消極的なもの。ただし、ICPライセンス(ICP互联网经营许可证)と同様で、外資に許可が降りたという話を聞いたことがない(単独で外資が申請して降りたケースご存じの方はコメントください)。

正規のライセンスを持っている中国企業から、一時データとして利用することは可能である。ただし、年間の利用費が1,000万円以上と規模がかなりないと採算が合わない。

結局、ピカチュウも中国様には勝てないようである。