Yahoo!が開けない!はVPNのせい?
中国で切っても切り離せない通信規制。ただ、通信規制が原因なのか、VPNが原因なのか、それとも別の原因なのかわかっているだろうか?3ステップでわかる速度劣化の原因を調べる方法をご紹介。
謎の通信制約と緩和
先日、海外との通信がカットされている記事を書いた。
通日前から緩和されている。1周間前は30%~40%強通信カットされていた夜間帯の通信が、10%前後まで改善。実際にHMAを使ってテストしてみると、規制中と比べて大幅に速度が上がっていた。
接続先は台湾サーバ。時間は混雑する18時過ぎ。
SPEEDTESTの東京に向かって速度テストをすると、好調時ほど(約25~28Mbps)ではないが14Mbpsとまずまずの速度が出る。PINGも73msとそれなりに早い。これだけ速度が確保されるとYouTubeなどを見ても特に支障はない。
中国からより近い大阪に向かってテストしてみると、さらに速度が上がった。
もっとも、距離にして1,000km超えているので、20%前後は誤差の範囲だろうし、実際何度かテストすると1~2Mbps程度の幅があった。
中国国内に対してやると20Mbps程度出るので海外との通信は未だに制限されているものの、以前と比べるとかなりましになったと言える。回線効率7~8割程度あれば上々ではないか?
週末の昼間にPINGをしてみたらパケットロスが0%だった。あのパケロス地獄はいったいなんだったのか…?
原因追求の3ステップ
中国で「VPN使ってもそんなに速度がでない!」と言う方は、以下の手順でチェックして欲しい。
- Speedtest.netに「VPNなし」で、もっとも近い「中国国内サーバ」に接続してテスト
- 同じく「VPNなし」で、東京や大阪など「日本サーバ」に接続してテスト
- 最後に「VPNあり」で、東京や大阪など「日本サーバ」に接続してテスト
この切り分けの仕方は、かんたんに言うと以下のとおりだ。
- 物理回線の問題なのかどうか(ステップ1)
- 通信制約の問題なのかどうか(ステップ2)
- VPN業者の問題なのかどうか(ステップ3)
たとえば、今回の例で言うと、ステップ1では21Mbps出ており、回線の問題ではない。ステップ2をテストしてみると0.5Mbpsとかなりムゴイ。つまり、通信制約がかなり掛かっている状況である。
その後、VPN通してテストしてみると14Mbps出ている。ここでもしも速度が改善されないようであれば、海外通信そのものが制約されているケースとVPN業者が原因のケースに分かれる。これの切り分けのために、VPN業者を2社ほど比べてみるのが一番効果的である。速度差が出るようであれば、業者そのものの問題となるので乗り換えを検討するべき、となる。
遅いのはVPNなのか?ネットワークなのか?
中国から海外サイトにアクセスして、サイトが重くて開けないというケースはほとんどレアケースである。通信制約が消えることはないので、まずは現在使っているVPN業者を疑ったほうが早い。また、同一のVPN業者内のサーバを切り替えるだけで解消することもあるので、こちらもオススメである。
ただし、注意したいのが中国のネットワークインフラは相変わらず貧弱であるということだ。いくらVPNががんばったとしても、そもそもネットワークが遅いと改善のしようがないのだ。ネットワーク自体が遅い場合の改善策は、別の記事でまとめてあるのでこちらを参考にしてほしい。
ネット回線に苦しむ皆さんの参考になれば幸いだ。
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