中国大陸で武漢肺炎が猛威を奮いはじめた頃から懸念されていた部品を主とするサプライチェーンへの影響。その武漢肺炎が世界に広がるとBPOにも悪影響が出てきている。
中国大陸には部品メーカがローカル・外資問わずたくさんあり、武漢肺炎で物流網が止まったことで部品供給が止まり工場操業に影響が出ているところがある。一般に部品などの場合、別地域でも同様のサプライチェーンを持っているため影響度は比較的小さい。
しかし、サービス(会計やサポートセンター)のBPOの場合、特定地域に集まるため影響が大きい。昨日の夜(3月12日)にフィリピン政府がマニラの封鎖を決定、すでに人の移動に影響が出ている。
フィリピンのドゥテルテ大統領は12日夜に記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、「マニラ首都圏を封鎖する」と発表した。人の出入りを陸海空の全てで禁じるが、国際線は対象外だという。「重大局面にある」として、警戒レベルも最高位に引き上げた。
フィリピンはアジアで英語普及率がシンガポールよりも高くアジア圏では1位だったりする。言葉の壁がないため、出稼ぎであれば医師や看護師からメイド・ヘルパーが海外で活躍する。と、同時に世界各地のコールセンターになっているケースがとても多い。特に欧米から時間帯で正反対にあるフィリピンは24時間コールセンターの一大拠点となっている。
そんなフィリピン・マニラが封鎖されたことで実務に影響が出ているようだ。東南アジアで有名なLazadaでは十分な人員確保ができずコールセンターが事実上止まっている。
てっきりLazadaはマレーシアにBPOセンターを構えていると思っていたので、実はフィリピンで武漢肺炎の実害をこんな形で受けるとは思わず…。
世の中は広いようで、いろいろなところでつながっているから狭いのだなと感じた今日このごろ。
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